猫に必要な運動量の目安

猫に必要な運動量は、年代や猫種によって異なります。一律で「何分」と決めてしまうのではなく、体の状態や成長段階、性格傾向などによって適切な運動量を満たせるように目安を知ることが大切です。
1.子猫期(~6ヵ月ごろ)
子猫期は猫自身が体を動かすことや遊ぶことに興味を持ちやすく、日常生活の中で活発に動きます。遊びそのものが運動になるため、自然と運動量が確保しやすい時期です。
1日20分ほどを目安に、1回に5〜10分程度の遊びを複数回に分けて行いましょう。ジャンプや追いかける動きが骨や筋肉の発達を促すため、自発的に動ける環境を整えると良いです。
2.成猫期(7ヵ月~7歳ごろ)
成猫期は子猫期よりも少しずつ落ち着いていき、運動量自体も減りやすい時期です。特に、同居猫がいない場合には運動不足に陥りやすくなります。
運動不足になると肥満やストレスの原因になるため、1日30分ほどを目安に、1回につき10~15分程度は意識的に体を動かす時間を確保しましょう。短時間でも集中した運動を毎日取り入れることが重要です。
3.シニア期(8歳~)
シニア猫は体力や関節機能が低下するため、無理のない範囲で運動ができるように配慮する必要があります。激しいジャンプは避け、釣りざお型のおもちゃやボールを転がすなど、猫のペースでゆっくり体を動かせる遊びを中心にしましょう。
1日合計15〜20分ほどの遊びを、1回5~10分程度で複数回行うのが目安です。運動は筋力維持と認知機能の低下予防にも役立ちます。
4.短毛猫・長毛猫それぞれの目安
年齢だけでなく、被毛のタイプによっても体力や性格傾向が異なります。短毛猫は比較的活動的で、狩りを模した動きやジャンプなど瞬発的な運動を好む傾向です。一方、長毛猫は被毛が多く体温が上がりやすいため、短時間の運動をこまめに行う方が適しています。息切れや疲労のサインが出ていないか常に確認しましょう。
運動不足のサイン

猫が運動不足になっている時は、行動や体に変化が現れます。
- 寝ている時間が極端に長くなる
- 遊びに誘っても反応が鈍い、すぐ飽きる
- 体重が増えやすく、体つきが丸くなる
- イライラしやすく噛む、鳴くなどの行動が増える
- 毛づやが悪くなり、グルーミング量が減る
運動量が足りない状態が続くとエネルギーが発散できず、代謝も低下してしまいます。肥満だけでなく、ストレスや生活習慣病のリスクが高まるため注意が必要です。猫は不調を隠す動物のため、日常の小さな変化に気づけるように観察しましょう。
室内でできる猫の運動4選

室内飼いの猫でも、工夫次第で十分な運動量を確保できます。ポイントは「狩りの流れ」を再現することです。追う・跳ぶ・捕まえる動きを取り入れることで、短時間でも効率よく運動できます。無理に長時間行う必要はありませんので、猫の集中力が続く範囲で行いましょう。
1.じゃらし遊び
猫じゃらしを上下左右に動かしたり、動かすタイミングを不定期にして獲物を追う動きを再現します。1回につき5〜10分程度を目安に行い、最後は必ず捕まえさせることで満足感を与えましょう。ストレス解消と運動を同時に行える方法です。
2.キャットタワーの昇り降り
キャットタワーでの上下運動は筋力の維持に効果的です。ジャンプ運動ができるだけでなく、高い場所から周囲を見渡せる安心感や、狩猟本能を満たす遊び方もできるため、成猫期に特におすすめです。シニア猫の場合は段差が低いタイプを選び、無理のないようにしましょう。
3.フード探し・知育トイ
おもちゃの中にフードやおやつを隠し、探しながら遊ばせることで、頭と体を同時に使えます。猫が自分で考える機会を作ることでストレス軽減にも効果的な遊び方です。食事を運動の時間に変えられるため、肥満予防や早食い防止にもつながります。
4.ボールや紙玉の追いかけ遊び
「動くものを追いかける」という猫が好む遊び方ができ、軽く転がすだけで追走運動になります。転がす速さなどを調節すれば猫のペースに合わせて遊べるため、体力に不安がある猫にも向いています。あまりに夢中になって興奮しすぎないよう、様子を見ながら行いましょう。
まとめ

猫にとって運動は、健康な体を維持することとストレス軽減することの両面で欠かせないものです。運動不足は肥満や様々な病気の原因にもなるため、日々の遊びを「運動」として捉え、猫がのびのびと体を動かせる時間を確保することが大切です。
飼い主が積極的に遊びの時間を取り入れることは、愛猫とのよりよいコミュニケーションにもつながります。
年齢や被毛のタイプに応じた適切な運動量を意識し、日常生活の中で無理なく体を動かせる環境を整えてあげましょう。