猫の「座り方」でわかる4つの心理

1.リラックス度MAX!「香箱(こうばこ)座り」
「香箱(こうばこ)座り」とは、前足も後ろ足もしっかりとお腹の下にたたみ込み、体が長方形のように見える座り方です。
この姿勢は、何かあってもすぐには立ち上がれないため、猫がその場所や飼い主を心から信頼し、100%リラックスしている証拠といえます。
特に家の中で飼い主のすぐそばでこの座り方をしているときは、「ここは安全で、大好きな人が守ってくれる」と感じている合図です。
目を細めてウトウトしていることも多く、猫にとって最高に幸せな休息時間です。このときは無理に構わず、静かに見守ってあげることで、さらに猫との信頼関係が深まっていくでしょう。
2.少しだけお休み中「スフィンクス座り」
エジプトのスフィンクス像のように、後ろ足はお腹の下にたたみ、前足だけをまっすぐ前に出している座り方です。
香箱座りよりも少しだけ警戒心が残っており、「少し休みたいけれど、何かあったらすぐに動けるようにしておこう」という気持ちの表れです。初めての場所や、少し物音が気になる時などによく見られます。
完全な熟睡ではなく、耳だけが物音に反応して動いていることも多いです。この姿勢の時は、猫が周囲の状況を把握しようとしている最中なので、急に大きな声を出したり驚かせたりせず、猫が安心して眠りにつけるように環境を整えてあげると良いでしょう。
3.甘えたいサインかも?「エジプト座り」
前足をきれいに揃えて背筋をピンと伸ばし、座っている姿勢です。非常に見た目が美しく、猫らしい上品な印象を与えますが、実は飼い主に対して強い関心を持っているときに見せるポーズです。
特に、この座り方で飼い主をじっと見つめているときは、「ご飯が欲しい」「遊んでほしい」「こっちを向いて」といった期待や要求を込めたサインであることが多いです。
猫は「こうしていれば注目してもらえる」と学習している場合もあり、愛嬌たっぷりのアピールといえます。
もし愛猫がこの姿勢であなたのことを見つめていたら、優しく声をかけたり、少しだけ遊んであげたりして、その期待に応えてあげましょう。
4.警戒心があるかも「しっぽ巻き座り」
座っている自分の足元に、しっぽをくるりと巻き付けて体に密着させている座り方です。これは、自分の体をできるだけ小さく見せ、大切なしっぽを敵から守ろうとする本能的な警戒心の表れです。
また、少し緊張していたり、その場所の温度が低くて寒いと感じていたりするときにもこのポーズをとります。飼い主が近くにいてもこの座り方をしている場合は、何か不安な物音が聞こえたり、少し落ち着かない気分であったりするかもしれません。
このときに強引に抱っこしようとすると嫌がられることがあるため、猫の様子をよく観察し、安心できるまでそっとしておいてあげましょう。
初めてでも見抜ける!「信頼」と「警戒」のサイン

座り方だけでなく、体のパーツの細かな動きにも注目しましょう。猫が仰向けになり、急所であるお腹を無防備に見せて座る(寝る)のは、飼い主を100%信頼している最高のサインです。
逆に、体を小さく丸めて座りながら、耳が横に倒れて「イカ耳」のようになっている時は、不安を感じていたり、何かにイライラしたりしている可能性があります。
もし座っている猫を撫でようとした時に、しっぽを床にバタバタと強く叩きつけたら、それは「今はそっとしておいて」という拒絶の合図です。
座り方とあわせて、耳やしっぽの動きを観察することで、言葉が通じなくても愛猫が今どのような気分でいるかをより正確に読み取ることができます。
まとめ

猫の座り方は、飼い主へ向けられた大切なメッセージです。毎日その形を観察していると、「今日は甘えたい気分なのだな」とか「少し疲れているのかもしれない」といった、言葉にできない小さな変化に気づけるようになります。
座り方から読み取れる猫のサインを尊重して接することで、お互いにストレスのない快適な暮らしを送れるようになるはずです。
まずは愛猫が一番よく見せるお気に入りのポーズから、その奥にある気持ちを優しく想像してみましょう。
そうすることで、飼い主と猫の間の絆は、今までよりもずっと深く、温かいものになっていきますよ。