『猫』と呼ばれるようになったのはなぜ? 興味深い5つの説や理由をご紹介

『猫』と呼ばれるようになったのはなぜ? 興味深い5つの説や理由をご紹介

猫が『猫』と呼ばれるようになったのはなぜ?知っているようで知らない由来を徹底調査しました!今回は5つの説からその理由に迫りたいと思います。

猫が『猫』と呼ばれるようになった理由

本を読む猫

言葉には、必ずといっていいほど成り立ちが存在します。例えば最初にその言葉を発した人物がいたり、その物を表現するにピッタリな言葉だったりときっかけがどこかに眠っています。

では、『猫』という言葉はどうなのでしょうか。実は様々な過程(説)を経て今の呼び名が定着したのです。

今回は、猫が『猫』と呼ばれるようになった理由として有力な説を5つ紹介いたします。

1.『ねこま』から『猫』になった説

あくびをする猫

平安時代の書物の中で猫は『ねこま』と記されています。そのゆえんが2つあるので紹介していきます。

  • 『寝るのを好む生き物』だから

どうやら猫は、平安時代に遡ってみてもよく寝ていたようですね。『寝るのを好む』という習性から『ねこむ→ねこま』と変化したという説があります。

  • 『鼠神(ねこま)』と呼ばれていたから

猫はよく寝る動物でありながら、決してぐうたらしているわけではありません。ハンターとしての顔やその腕前は、平安時代の人々にも定評があったようです。

当時猫は、鼠から大切な食べ物を守ってくれる神様のような存在として大切にされていました。よって、『鼠(ね)』と『神(こま)』が組み合わさって『鼠神(ねこま)』となったそう。そんな説も現在の猫の由来となっています。

2.『ねうねう』という鳴き方から

鳴く猫

平安時代繋がりでもうひとつ。当時の人々は猫の鳴き声を『ねうねう』と表現していたそう。

「ねうねうと鳴く小さな子」という意味から親しみを込めて『ねうこ』と呼ばれていたという説もあります。

それにしても、なぜ鳴き声が『ねうねう』だったのか。当時の猫の鳴き方が違ったのか、聞こえ方が現代人とは異なっていたのか気になりますね。

3.『鼠を好む』という理由から

猫のネズミ

猫がネズミを狩る習性は江戸時代でも変わらず。やはり人々の大切な食糧を守る存在として、愛されていました。

ただ、その行動の捉え方が平安時代の人々とは異なっていたようで、猫はネズミを好むという認識だったのだとか。『鼠を好む』から『ねこ』に繋がったという説がこの時代からの仮説です。

ちなみに江戸時代はちょっとした猫ブームが巻き起こった時代でもあります。縁起物や文化的なモチーフとしてよく猫が起用されていたそうです。

4.関西弁の『ぬくい子』から

甘える猫

関西では『あたたかい』を『ぬくい』と言います。猫の平熱は38.0℃〜39.0℃と人間よりも高いため、膝に乗せると心地よい温もりを感じます。

このような背景から、『ぬくい子(あたたかい子)』から『猫』に転じたという説も存在します。

5.『寝子(ねこ)』から

眠る猫

平安時代の説でも登場したよく寝るという習性。その猫ならではの生活スタイルから転じて、『寝る子』と書いて『寝子(ねこ)』という表記になったのが『猫』の語源となったといわれています。

さらに猫は狩りをする動物であること、稲作や米作りが発達した弥生時代には既に猫と共生する文化があったことなどから『犭(けものへん)』と『苗』が組み合わさって『猫』という漢字が誕生したという説があります。

まとめ

猫のイラスト

今回は5つの説を紹介しましたが、どれも猫らしさを的確に捉えているように思えますね。

弥生時代や平安時代、江戸時代の人々にとって猫は家族という位置づけではなかったでしょう。それでもwin-winの関係として、良好な関係性が築かれていたことが伝わってきます。

今も昔も猫は人々の生活に溶け込み、愛されていたことが『猫』と呼ばれるようになった理由からも見えてきましたね。ちなみに『ねうこ→ぬこ→ねこ』という変化を辿ったとされる説もあります。

おそらく探れば他にも説があると思うので、興味のある方は調べてみてくださいね。何か面白い発見があるかもしれません。

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