猫が耳にしたくない『大嫌いな言葉』4選 嫌がる理由から飼い主が行うべき配慮まで

猫が耳にしたくない『大嫌いな言葉』4選 嫌がる理由から飼い主が行うべき配慮まで

猫は、短いシンプルな言葉なら、理解しているといいます。その中には、猫にとって嫌な言葉も…。猫が大嫌いな言葉とは何でしょうか?なぜその言葉が嫌いなのか、飼い主さんはどうしたら良いのかをまとめました。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

1.「病院」

猫に聴診器を当てる獣医師

ワクチン接種や定期健診で、動物病院に行く機会は意外と多いかもしれません。そのとき、猫はどうしていますか。キャリーに入れるのに、飼い主さんは苦労しているのではないでしょうか。なぜか猫は病院に行くのを察知して、逃げたり隠れたりしてしまいますよね。

それは、病院が猫にとって嫌な所だからです。もともと猫は環境が変わるのを嫌います。知らない場所へ行くのはストレスになるのです。そのうえ、動物病院は他の動物の気配がしたり、鳴き声が聞こえて落ち着きません。また、注射や手術などで痛い思いや怖い思いをした経験が、病院嫌いにさせます。

それらの記憶と飼い主さんが発した「病院」という言葉を結びつけて覚えてしまうので「病院」は大嫌いなワードになってしまうのです。動物病院へ行くときは「病院行くよ」などと声をかけずに、直前までいつも通りに過ごしてみてくださいね。

2.「爪切り」

爪を切られる猫

爪切りやシャンプー、歯みがきなどのケアが苦手な猫は多いですね。爪切りを見せるといつの間にか姿を消してしまったり…。「爪切り」と言っただけでもどこかへ行ってしまうこともあります。「爪切り」という言葉が、嫌なことをされるときに発せられると覚えてしまったのです。

猫がケアを嫌がるのは、拘束されるのが苦手だからという理由も考えられます。おやつをあげながら抱っこしたり肉球を触るなど、少しずつ慣らしていきましょう。

3.「ダメ」

猫に差し出した人の指

猫を叱る際に「ダメ!」と声をかけるかと思います。猫がイタズラをしたときすぐに短い言葉で叱るのは、猫のしつけに有効だとされています。叱られていることがわかれば、猫もそれをしてはいけないということがだんだんわかってくるでしょう。

ただ、猫にすれば叱られるのはイヤなことです。叱られるときの言葉も嫌いになります。しつけとしてやむを得ないこともありますが、家具への爪とぎなど、猫のイタズラの多くは、猫の習性によるもので仕方がないことです。イタズラをされないよう、飼い主さんが事前に対策しておく方が得策といえます。

また、粗相などはトイレが汚れていたり、ストレスを抱えているなど事情がある場合も。猫がなぜそれをしてしまうのか、原因を探ってみて下さいね。

4.「悪い子」

悲し気な猫

猫の困った行動に、そのたびに「悪い子」と言い聞かせていると、猫も悲しくなってしまいます。「悪い子」と言いながら、猫の名前も合わせて呼んでいると、猫が自分の名前を嫌いになってしまうことがあるので気をつけましょう。

罵るような言葉も同様で、猫はマイナスな空気感を感じ取ることが得意です。できるだけ、否定的な言葉は猫には言わないであげてくださいね。

まとめ

嫌そうな顔の猫

猫は、簡単な言葉なら覚えることができるといいます。言葉そのものの意味というよりは、音として覚えているそうです。言葉を発した飼い主さんの声のトーンや表情、行動なども含めて理解しているといいます。

嫌いな言葉の反対、言われて嬉しいのは「ごはん」や「おやつ」の他、褒め言葉や愛情表現です。猫が嫌がる言葉を言ってしまうこともあると思いますが、その分、猫が喜ぶ言葉をたくさん、優しく言ってあげてくださいね。

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