猫を『保護』したらすべきこと3つ 必要な準備や注意ポイントも解説

猫を『保護』したらすべきこと3つ 必要な準備や注意ポイントも解説

外で猫を見つけ、かわいそうだったので保護してしまった…そんな状況はいつでも起こりえます。でも、その後どうしたら良いかわかりますか?猫を保護したときは、何をしたらいいのでしょうか?ここでは、猫を保護した際にすべきことや注意点をまとめました。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

1.動物病院を受診する

ダンボール箱の中の猫

猫を保護したら、元気そうに見えても、まずは動物病院へ連れて行きましょう。病気がないかどうか健康チェックをしてもらいます。外での生活が長かった場合、寄生虫がいたり、ノミやダニがついていることが多いです。子猫の場合は体調を崩しやすく、急を要することもあります。

同時にマイクロチップの有無を確認してもらいましょう。保護した猫が迷子の飼い猫だった場合、マイクロチップが入っている可能性があるからです。

動物病院へ連れて行く際はキャリーバッグに入れて行きましょう。キャリーバッグがない場合は、ダンボール箱などでも構いませんが、しっかり封ができるものにして逃げられないよう気をつけて下さい。

2.猫のための環境を整える

ケージの中の子猫

保護した猫が快適に過ごせるよう、静かで落ち着ける環境を整え、猫を飼うために必要なものを用意します。フードを入れる食器、水入れ、トイレと猫砂はまず最初に準備しましょう。猫ベッドなどの寝床も必要ですが、タオルや毛布を敷いてあげるだけでも構いません。

ケージがあれば、新しい環境に慣れるまでケージに入れ、布をかけて外が見えないようにすると落ち着きやすいです。

子猫の場合はミルクや離乳食が必要になります。若齢であればあるほど、こまめに体重を測定してしっかりと増加しているかを確認します。子猫が生後3~4週間未満だった場合、自力で排泄ができないので、母猫の代わりにぬるま湯で濡らしたティッシュなどでお尻を優しく刺激し、排泄を促してあげなければなりません。

住環境や先住猫、他のペットとの相性などもあり、自分では保護した猫を飼えないということもあります。猫をどうするか、よく考えましょう。家族の理解と協力も必要です。

3.飼えない場合は里親を探す

パソコンの前の親子と猫

猫を保護したものの、自分では飼えないという場合は引き取ってくれる里親を探さなければなりません。

身近で里親が見つからない場合は、里親募集サイトなどを活用してみましょう。譲渡会に参加するという方法もあります。動物病院や地域のお店にポスターを貼らせてもらえるようお願いしてもいいでしょう。SNSを活用するという方法もありますが、虐待目的で連絡してくる恐れもあるため、十分注意が必要です。

なかなか里親が見つからないからと、一度保護した猫を捨てるのは絶対にやめて下さいね。

猫を保護した場合の必要なものと注意ポイント

ケージの中の2匹の子猫

猫を保護しようと決めたら、連れて帰る前に、周囲に親猫やきょうだい猫がいないか確認しましょう。耳がカットされている場合は、いわゆる「さくら猫」と呼ばれ、地域でお世話をされているかもしれません。さくら猫を連れて帰ってはいけないという決まりはありませんが、お世話をしている保護団体に必ず連絡しましょう。

猫を保護したらまずは動物病院で健康チェックをしてもらいますが、人間のように健康保険がないため、治療費は基本的に全額負担になることを覚えておいて下さい。病気やケガの治療だけでなく、ワクチン接種や去勢・避妊手術も必要になってきます。その後、一時的に猫を預かるにせよ、フードや猫砂などの費用もかかります。

猫を飼うためにまず必要なものは食事とトイレです。フードは年齢に合ったものを選び、いつでも新鮮な水を飲めるようにしてあげます。寝床も必要です。その他、爪とぎや爪切り、移動に利用するキャリーなど猫用のグッズを揃えていきましょう。

猫の性格によっては警戒心が強く、パーテーションを使用したり、別部屋にケージを置く必要があるなど、快適に一緒に生活するために大掛かりな模様替えを必要とする場合もあります。

保護猫の場合、警戒心も強い子が多いため、猫の特性や性格に合わせてあげる程度が大きくなる可能性があるということを覚悟したうえで迎えることが大切です。

まとめ

ADOPT MEの文字と猫

猫を保護したものの、どうしたら良いかわからないということがあるかもしれませんね。まずは動物病院を受診し、猫のための環境を整えます。自分で飼えない場合は里親探しをしなければなりません。

命を預かるということは責任を伴います。生涯面倒を見るにせよ、里親に託すにせよ、保護された猫が今後幸せに暮らしていけるよう、できることをしてあげてほしいと願います。とはいえ、不安なことやわからないこともあるでしょう。そんなときは、獣医師や専門家に相談して下さいね。

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