1.安心して過ごせる生活環境

猫がその猫らしく自然体でいられるかどうかは、日頃の生活環境に大きく左右されます。
飼い主さんの惜しみない愛情はもちろん、清潔なトイレやお気に入りの寝床など、猫の身の回りのお世話が整ってこそ、本当の安心感につながります。
こうした環境で暮らす猫はストレスが少なく、表情も優しくおっとりしており、何かに警戒する様子も見られないでしょう。
一方で気をつけたいのが、新入り猫をお迎えする、引っ越しをするといった「環境の変化」です。
顔つきはいつもどおりに見えても、ストレスで毛を舐めすぎたり脱毛が起こったりする場合があります。
猫の身体や行動の変化は、日頃からよく観察しておくことが大切です。
2.栄養バランスのよい食事

食事は、猫の健康をつくる源です。
基本的には「総合栄養食」を主食にし、ドライフードはもちろん、水分補給にもなるウェットフードも取り入れるのがおすすめです。
子猫・成猫・老猫と、ライフステージに合わせて最適なフードを選びましょう。
筆者の実家で飼っている猫も、保護された当初は栄養失調気味で、毛はパサつき、瞳もうつろでした。
しかし、栄養状態が改善されると一変。
本来の生き生きとした姿が見られ、食の大切さを改めて実感した経験があります。
ただし、好きなだけ食べさせればよいということでもありません。
ころころとした姿は愛らしいものの、肥満は健康リスクにつながるため、適切な摂取カロリーを守りましょう。
3.ブラッシング

猫は自分で毛づくろいをする習慣がありますが、飼い主さんがブラッシングで手助けしてあげることも大切です。
ブラッシングに慣れないうちは、困惑した表情を浮かべたり、はっきり嫌がったりすることもあるかもしれません。
実際、筆者が飼っている2匹の愛猫も、1匹はお手入れが苦手ですが、もう1匹はブラッシング好きと好みが分かれています。
ブラッシングを習慣化すると、全身の毛並みを美しく保つことができ、特に長毛種に目立ちやすい毛玉やもつれも解消できます。
さらに「スキンシップの時間が増える」「健康チェックができる」などのメリットもあり、猫の無理のないペースでケアできるとよいでしょう。
4.ライフステージ

ライフステージによる見た目の変化として、まず分かりやすいのは、子猫から成猫へと成長する際に見られる変化。
最初は「キトンブルー」と呼ばれる青みがかった瞳をしていますが、徐々に本来の色素の色に変化します。
また「あんなに毛柄が薄かったのに、いつの間にか濃くなってる!」と驚かされることもあるかもしれません。
これも成長に伴い、毛色をつくる色素が発達してくるためです。
そして、猫も年齢を重ねると見た目に変化が表れます。
毛艶が落ちてきたり、ヒゲが縮れてきたりと、若い頃とは雰囲気は変わっていきますが、これらは猫が歩んできた時間の証でもあります。
愛猫の変化をありのまま受け止め、温かく寄り添ってあげましょう。
まとめ

猫の見た目は、生活環境や食事内容といった日々の積み重ねによって変わるものと、ライフステージごとに自然と移りゆくものがあります。
いつでも猫が穏やかに過ごせるように、飼い主さんは、そのときどきに応じた適切な対応を心がけたいものです。
「毎日幸せそう」「なんだか生き生きしている」そんな前向きな変化を、飼い主の皆さんが末永く見守っていけますように。