愛猫との『クリスマス』で起こりうるトラブル5選 安心して過ごすための予防策も解説

愛猫との『クリスマス』で起こりうるトラブル5選 安心して過ごすための予防策も解説

きらびやかな飾りつけやごちそうが並ぶクリスマスは、人にとって楽しいイベントですが、猫にとっては思わぬ危険が潜んでいます。ツリーの飾りや食べ物、来客の音などが原因で、誤飲やストレス、ケガにつながることも少なくありません。この記事では、愛猫とのクリスマスで起こりうるトラブル5選と、安心して過ごすための予防策を紹介します。

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記事の監修

2009年麻布大学獣医学部獣医学科を卒業。
2015年から横浜市内で妻と動物病院を営み、犬、猫、エキゾチックアニマルの診療を行なっています。
2024年現在、犬10頭、猫3頭、多数の爬虫類と暮らしています。
愛犬家、愛猫家として飼い主様に寄り添った診療を心がけています。
内科(循環器、内分泌など)、歯科、産科に力を入れています。

愛猫とのクリスマスで起こりうるトラブル5選

ツリーと猫

クリスマスシーズンは、部屋の飾りつけや特別な料理など、いつもと違う環境により猫が思わぬ行動を取ることがあります。ここでは、特に注意したい5つのトラブルを紹介します。

1.クリスマスツリーの飾りを誤飲する

キラキラしたオーナメントやリボン、ラメの装飾は、猫にとって最高のおもちゃのように見えます。しかし、口に入れて遊ぶうちに誤って飲み込んでしまうことも。

細いリボンやモールは腸に絡まる危険があり、最悪の場合は手術が必要になることもあります。

2.電飾やコードをかじって感電する

ツリーやイルミネーションの電飾コードをかじると、感電や口内のやけどを起こす危険があります。特に子猫や好奇心旺盛な猫は要注意です。

3.鶏肉やケーキなど“人のごちそう”を食べてしまう

クリスマスの料理には、猫が食べると危険な食材が多く含まれています。味付けされた鶏肉、玉ねぎやにんにくを使った料理、チョコレート入りのケーキなどは中毒の原因に。

4.来客や騒音で強いストレスを感じる

人の出入りが多く、普段と違う雰囲気になると猫は不安を感じます。知らない人の声や笑い声、大きな音が続くことで、隠れたり食欲が落ちたりすることも。

5.ろうそくや暖房器具でやけどを負う

クリスマスキャンドルやストーブ、こたつなど、冬の暖房器具も注意が必要です。火のついたろうそくに興味を示して近づいたり、ヒーターの前に長時間いることで毛や皮膚が焦げる危険があります。

安心してクリスマスを過ごすための予防策

ベッドでくつろぐ猫

クリスマスを安全に楽しむためには、「猫が興味を持ちやすいもの」=危険になりやすいものと理解しておくことが大切です。少しの工夫で、多くのトラブルは未然に防ぐことができます。

飾りつけ・電飾の安全対策

ツリーの飾りは猫の手が届かない高い位置につけ、ガラス製や細いひも状の装飾は避けましょう。ツリーの根元には重りをつけて倒れにくくし、電飾コードにはカバーや配線ボックスを使ってかじり防止を。

点灯中は目を離さず、外出時や就寝時はコンセントを抜いてツリーがある部屋に入れないようにしておくと安心です。

食べ物の管理

人間用のクリスマス料理は、猫にとって塩分や脂肪分、糖分が多すぎる場合があります。特にチョコレート・玉ねぎ・ケーキのクリームなどは絶対に与えないようにしましょう。

代わりに、猫が安心して食べられるおやつや、無添加のごちそうを用意してあげると一緒に楽しめます。

ストレスを和らげる工夫

来客が多い日やにぎやかな場面では、猫が安心できる静かな隠れ場所を確保してあげましょう。

好きな毛布やベッドを置いて、いつもと変わらない“安心スペース”をつくることで落ち着けます。また、来客には「猫を無理に触らないでね」とひと言伝えておくのも効果的です。

暖房・火の取り扱いにも注意

ヒーターやストーブにはガードを設置し、猫が近づきすぎないように工夫します。ろうそくを使う場合は、必ず目の届く範囲で。火を使わないLEDキャンドルに替えるのもおすすめです。

まとめ

くつろぐ猫

クリスマスは、飼い主さんにとっても愛猫にとっても楽しい時間。ですが、ツリーの飾りや食べ物、火の取り扱いなど、いつもの日常にはない“危険の種”が増える季節でもあります。

  • ツリーや飾りの誤飲
  • 電飾コードによる感電
  • 食べ物の誤食
  • 来客によるストレス
  • 火や暖房器具によるやけど

これらは少しの工夫で防ぐことができます。愛猫が安心して過ごせるように環境を整え、「安全に楽しむ」ことを意識すれば、心から穏やかなクリスマスを迎えられます。

家族みんなで、そして愛猫と一緒に、温かい時間を過ごしましょう。

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