猫は『畳とフローリング』どちらが過ごしやすい? 安全に配慮した床材の選び方や注意点を解説

猫は『畳とフローリング』どちらが過ごしやすい? 安全に配慮した床材の選び方や注意点を解説

猫が毎日を過ごす室内の「床」は、実は体の負担や安全性に大きく関わる重要な要素です。特に「畳」と「フローリング」、どちらがより猫にとって過ごしやすいのかは、多くの飼い主が気になるポイントではないでしょうか?この記事では、畳とフローリングの特徴を比較しながら、猫にやさしい床材の選び方と注意点を解説します。

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記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

猫にとって過ごしやすいのは「畳 or フローリング」?

畳で寝そべる猫

猫の健康や快適な暮らしを考えるうえで、毎日ふれあう「床」の質はとても重要なポイントです。特に「畳」と「フローリング」は、それぞれに特徴があり、猫の性格や体の状態によって感じ方が変わることもあります。

ここでは、畳とフローリングそれぞれのメリット・デメリットを比較しながら、猫にとってどちらがより過ごしやすいのかを詳しく見ていきましょう。

畳のメリット・デメリット

畳はやわらかく滑りにくい素材なので、猫の足腰に優しく、爪も自然に引っかかりやすいため安心です。また、断熱性・吸音性にも優れているため、猫が落ち着いて休むのに向いている環境といえるでしょう。

一方で、爪とぎや粗相による傷・汚れに弱く、ダニやカビが発生しやすいというデメリットもあります。定期的な掃除や、畳の上に防水マットを敷くなどの対策が必要です。

フローリングのメリット・デメリット

フローリングは掃除がしやすく、見た目もすっきりとした印象です。粗相や抜け毛の掃除が楽なのは、飼い主にとっての大きなメリットでしょう。

しかし、ツルツルと滑りやすく、猫の関節や筋肉に負担がかかるという懸念があります。特に肉球が毛に覆われやすい長毛種や、足腰の弱っている高齢猫、子猫では、ジャンプや着地の際に滑ってケガをするリスクが高まるため、滑り止め対策は必須です。

猫の安全と快適性を両立させる“床材選び”のポイント

絨毯の上でくつろぐ猫

猫にとって理想的な床材は、「滑らず」「適度にやわらかく」「清潔を保てる」こと。畳・フローリングのどちらにもメリット・デメリットがありますが、猫の年齢・性格・健康状態に合わせて調整することがポイントです。

滑り止めマットやカーペットを活用

フローリングの上に、クッション性のある滑り止めマットやタイルカーペットを敷くことで、足腰への負担を軽減できます。洗えるタイプや消臭機能付きのものを選べば、お手入れもしやすく衛生的です。

ただし、ジョイントマットのような素材は、猫によっては噛み心地を気に入って誤飲してしまうケースが多く発生しています。噛み切れないようなカーペット地のものを選ぶようにしましょう。

毛が残りやすいので、定期的に掃除機をかけたり洗ったりするなど、埃がたまらないように気をつけましょう。

畳の場合はダニ・カビ対策をしっかり

自然素材の畳は快適ですが、湿気対策を怠るとダニやカビの温床になることも。

除湿機や換気の徹底、こまめな掃除に加えて、猫が粗相しやすいエリアには防水シートを敷くなどの工夫をしましょう。

猫の「お気に入りの場所」を観察しよう

猫自身がどの場所でよくくつろぐかを観察すると、その子にとっての快適な素材がわかってきます。

畳を好む子もいれば、カーペットの上でしか寝ない子も。個体差を理解することが、最良の床選びにつながります。

まとめ

寝転がる猫

猫にとっての理想の床は、「滑らず」「適度にやわらかく」「清潔に保てる」ことが大切。畳は足腰に優しい反面、傷や湿気に弱く、フローリングは掃除しやすい一方で滑りやすいという特徴があります。

床材は一択ではなく、猫の年齢や性格に応じて環境を“整えること”が重要。快適で安全な空間づくりのために、今日から床材の見直しを始めてみましょう。

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