猫に『スイカ』を与えるとメリットも?猫へのいい効果3つと、与えるときの注意点

猫に『スイカ』を与えるとメリットも?猫へのいい効果3つと、与えるときの注意点

スイカは水分補給や夏バテ対策に効果的ですが、猫に食べさせるときは注意が必要です。猫にスイカを与えるときのポイントやNG事項を知り、愛猫の健康に役立てましょう。

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記事の監修

2009年麻布大学獣医学部獣医学科を卒業。
2015年から横浜市内で妻と動物病院を営み、犬、猫、エキゾチックアニマルの診療を行なっています。
2024年現在、犬10頭、猫3頭、多数の爬虫類と暮らしています。
愛犬家、愛猫家として飼い主様に寄り添った診療を心がけています。
内科(循環器、内分泌など)、歯科、産科に力を入れています。

猫に「スイカ」を与えるメリット3選

スイカの横で座る猫

1.優れた水分補給源

スイカは、その名の通り「水の果物」であり、成分の90%以上が水分で構成されています。特に暑い季節や、普段あまり水を飲まない猫にとって、スイカは効率的な水分補給源となるでしょう。

脱水症状の予防や、熱中症対策の一環として、少量のスイカを与えることで、愛猫の体内の水分バランスを良好に保つ手助けができます。

また、夏バテで食欲が落ちている時でも、水分と共に不足しがちなミネラルを補給できるのでおすすめです。

ただし、スイカでの水分補給はあくまで補助的なものであり、新鮮な水は常に用意しておくようにしてください。

2.豊富な栄養素

スイカには、カリウムやマグネシウムなどのミネラル、ビタミンAやビタミンCといったビタミン類が少量ながら含まれています。特にカリウムは体内の水分バランスを調整し、神経や筋肉の機能をサポートする重要なミネラルです。

また、抗酸化作用を持つリコピンも微量ながら含まれており、細胞の健康維持に役立つと考えられます。

ただし、猫は肉食動物であり、これらの栄養素を主に動物質(肉や魚などの動物性の食物)から摂取するため、スイカはあくまで補助的な役割と認識することが重要です。

3.低カロリーでヘルシーなおやつ

スイカは、その甘さにもかかわらず、比較的低カロリーな果物です。一般的なおやつに比べてカロリーが低いため、肥満が気になる猫や、ダイエット中の猫にも、少量であれば罪悪感なく与えられるヘルシーなおやつとして活用できます。

ただし、糖質は含まれているため、与えすぎるとカロリーオーバーや血糖値の上昇に繋がる可能性もあるので注意しましょう。

あくまでごく少量に留め、猫の総合栄養食の妨げにならない範囲で、特別なご褒美として与えるようにしてください。

猫に「スイカ」を与えるときの注意点

スイカを舐める猫

種と皮を取り除く

スイカを与える際は、必ず種と皮を完全に取り除いてください。スイカの種は小さく硬いため、猫が誤って飲み込むと消化不良になったり、最悪の場合、腸閉塞の原因となる危険性があります。

また、皮は非常に硬く、猫の消化器では消化が困難です。さらに、皮の表面には農薬が付着している可能性も否定できません。

猫の健康を守るためにも、手間を惜しまず、果肉の赤い部分のみを小さくカットして与えるように徹底しましょう。

与える量に気を付ける

スイカは水分が豊富で低カロリーですが、糖質も含まれています。与えすぎると、猫の消化器官に負担をかけ、下痢や嘔吐などの消化器症状を引き起こす可能性があるので注意しましょう。

また、糖質の過剰摂取は、肥満や糖尿病のリスクを高める原因にもなりかねません。猫の体格にもよりますが、与える量は指先に乗る程度、または小さじ1杯程度までを目安に留めましょう。

あくまで特別な「おやつ」として与え、主食の代わりにはしないようにしてください。

アレルギーの可能性を考慮する

人間と同じように、猫も特定の食物に対してアレルギー反応を示すことがあります。スイカも例外ではありません。

初めて猫にスイカを与える際は、まずごく少量を与えて、その後の猫の様子を注意深く観察してください。

もし、与えた後に嘔吐、下痢、皮膚のかゆみ、顔の腫れなどのアレルギー症状が見られた場合は、すぐに与えるのを中止し、かかりつけの獣医師に相談しましょう。

また、一度アレルギー症状が出た場合は、二度とスイカを与えないように注意してください。

まとめ

スイカの上に乗る猫

夏といえばスイカ、と言っても過言ではないくらい私たち人間にとっては親しみのある食べ物ですよね。

スイカは少量であれば猫に与えても問題ありません。今回ご紹介した注意点を守り、適量を与えることで愛猫も私たちと一緒にスイカを味わうことができます。

水分がたっぷりのスイカを食べて、愛猫と一緒に暑い夏を乗り越えましょう!

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