猫に『手を出さないほうがいい』4つのタイミング 見逃してはいけない猫の“触るな”サインも

猫に『手を出さないほうがいい』4つのタイミング 見逃してはいけない猫の“触るな”サインも

猫に触ろうとしたら急に怒られた…。そんな経験はありませんか?猫は気まぐれに見えて、実はちゃんと「今は触らないで」というサインを出しています。今回は、猫がそっとしておいてほしいタイミングと、そのサインを紹介します。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

1.食事中

ごはんを食べている猫

食事中に飼い主さんに構われたり触られたりすると、猫は集中できず、ストレスを感じてしまうことがあります。

とくに、警戒心の強い猫は、食事中に邪魔されることで「食べ物を奪われるかもしれない」という不安を感じ、早食いや攻撃的な行動につながる場合も。

食事の時間は、猫がリラックスして安心して食べられるよう、静かで落ち着いた環境を整えてあげましょう。無理に触ったり話しかけたりせず、猫が食べ終わるまでそっと見守ることが大切です。

2.トイレ中

排泄中の猫

猫がトイレを使っている最中に触ったり声をかけたりするのは、猫にとって大きなストレスになります。排泄中は無防備な状態になるため、猫は本能的に周囲に対して警戒しています。

そのため、飼い主さんであっても近づくと「邪魔された」「安心できない」と感じて、トイレを我慢するようになることも。さらに、トイレを失敗するなど、排泄トラブルや泌尿器系の病気のきっかけになることも少なくありません。

猫がトイレを使っている間は、無理に近づいたり話しかけたりせず、プライバシーを尊重してあげましょう。

気にしてしまうのであれば、天井がついているタイプのトイレを選択するなど、周囲を気にせずに排泄ができるような環境づくりをしてあげましょう。

3.眠っているとき

眠っている猫

猫にとって睡眠は心身の健康を保つために非常に重要な時間です。睡眠中に無理に起こしてしまうと、猫は驚いてストレスを感じたり寝起きが悪くなったりする場合があります。

また、安心できるはずの場所で突然触られることで、くつろげる場所がなくなったと感じたり、飼い主さんへの信頼感が損なわれたりしてしまう可能性も。

寝不足がつづくと、ストレスが溜まる、体調を崩しやすくなるなど健康面への影響も懸念されます。猫がぐっすり眠っている最中は、触れずにそっと見守るだけにしましょう。

4.怒っている・興奮しているとき

怒っている猫

猫が怒っていたり興奮していたりするときは、絶対に手を出してはいけません。

猫は恐怖や不安、ストレスを感じると、威嚇したり攻撃的になったりすることがあります。以下のようなサインが見られる場合は、刺激しないようにそっと距離をとりましょう。

  • 耳を後ろに倒している
  • 尻尾をバタバタと激しく振っている
  • 唸り声を上げている
  • 毛を逆立てている

このような状況で無理に触ろうとすると、猫はさらに興奮して人間が怪我をする可能性もあります。猫が興奮しているときは原因が何であれ、猫が落ち着くのを待つしかありません。

猫の“触らないで”のサインとは?

撫でられて嫌そうな態度の猫

猫は人間の言葉を話せない代わりに、さまざまなボディランゲージや鳴き声で「今は触らないで」と伝えています。

代表的な触らないでのサインには以下のような仕草があげられます。

  • しっぽをパタパタと左右に大きく振っている
  • 尻尾を床に叩きつけるように振っている
  • 耳が後ろや横に倒れている(イカ耳)
  • 瞳孔が開いて黒目がちになっている
  • 身体をよじって逃げる
  • 唸り声やシャーという威嚇の声をあげる

これらのサインを見逃さず、猫の気持ちに寄り添った接し方を心がけましょう。

まとめ

後ろを振り向く猫

猫は非常に繊細で自分のペースを大切にする動物です。とくに、食事中、トイレ中、眠っているときなどは、猫にとって「そっとしておいてほしい」時間です。そのため、無理に触るとストレスを与えるだけでなく、信頼関係を損ねる原因になりかねません。

たとえ、大好きな飼い主さんであっても、猫が触ってほしくないタイミングで手を出されれば嫌われてしまう可能性もあります。とくに、触らないでというサインを出しているときは要注意です。そっと見守るだけにしておきましょう。

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