猫が『就寝中に襲ってくる』理由4選

1.猫の習性・本能的な理由
猫が夜中に飼い主を襲う理由としてまず考えられるのが、猫たちの習性や本能によるものです。猫は本来、小動物を捕食する薄明薄暮性の肉食動物で、ペットの猫とて、その習性や本能を色濃く残しています。
そのため布団の下で動く足や、シーツの動きなどは、猫にとっては「獲物が動いている」という錯覚を引き起こすトリガーとなってしまうのです。
そして、明け方(3時~6時ころ)はとくに猫の狩猟本能が最も活発になる時間帯。薄暗いなかでも、わずかな動きにも敏感に反応するようプログラムされた猫の本能が、飼い主の寝返りや足の動きに反応してしまいます。
飼い主がぐっすり眠っていてもお構いなし。猫としての習性や本能が、飼い主を襲いかかります。
2.エネルギー発散のため
猫が夜中に飼い主を襲う二つ目の主な理由は、溜まったエネルギーの発散です。とくに日中、飼い主が仕事などで家を空けていると、猫は一日中寝て過ごすことが多くなってエネルギーが余りがち。
加えて、飼い主が帰宅した後も遊ぶ時間が確保されていないと、夜になっても発散しきれないエネルギーが残ってしまいます。
野生では狩りや探索、縄張りの巡回などで大量のエネルギーを使いますが、家の中だけで生活する猫はそのような機会がありません。
その結果、飼い主の就寝時間になっても猫はまだまだ元気いっぱいで、飼い主の体を遊び道具として使ったりしてしまうのです(これを真空行動ともいいます)。
特に若い猫や単独飼育の猫に多く見られます。
3.空腹や欲求不満によるアピール
猫が夜中に飼い主を襲ってくる三つ目の理由として考えられるのが、空腹や何らかの欲求不満を訴えるためのアピール行動です。たとえば夜中にお腹が空いた猫は、眠っている飼い主を起こして食事を要求することもあります。
意外と思うかもしれませんが、猫は賢く、夜中に飼い主を起こしてごはんをもらえた経験をすると、猫はその行動(飼い主を起こす)が報われることを学習し、以降も同じ方法で飼い主を起こそうとするのです。
つまり飼い主の足や手、時には顔を軽く噛んだり引っかいたりするのは、猫たちからの「起きて!ご飯の時間だよ!」というメッセージという可能性も。
ほかにもトイレが汚れている、水が切れている、一緒に遊びたいなど、満たされていない欲求があると、就寝中の「攻撃」という形でアピールしてくることがあります。
4. 健康上の問題や不調のサイン
猫が就寝中に襲ってくる理由として最後にあげられるのは、健康上の問題や身体的な不調のサインである場合です。猫は病気や痛みを抱えていても、それをはっきり表現しませんが、行動の変化としてあらわれることがあります。
たとえば甲状腺機能亢進症などの病気にかかると、猫は過活動になったり、常に落ち着きがなくなったり。高齢猫では認知機能の低下(認知症)により、混乱や異常行動が見られることもあります。
また尿路結石や膀胱炎などの泌尿器系の疾患を抱えている猫も、トイレに行く回数が増えるため、夜間でも活動的になりがちです。
そのため猫の行動に突然の変化が見られる場合、特に以前は夜間に穏やかだった猫が突然攻撃的になった場合や、ほかの症状も見られるときは健康上の問題を疑いましょう。
猫の就寝中の攻撃を回避するための対策

愛猫の就寝中の攻撃に悩んでいる場合は、以下の対策を講じてみましょう。
日中帯にエネルギーをたくさん消費させる
まず最も重要なのは、猫の日中の活動量を増やすことです。もし飼い主が在宅しているなら1回10~20分程度、猫と積極的に遊ぶ時間を設けましょう。
また飼い主が不在の間でも、猫が一人で遊べるようなおもちゃを用意しておくのも忘れてはいけません。たとえばキャットタワーや電動のおもちゃがおすすめです。
ルーティンを大切にする
猫は一日のルーティンを大切にする動物です。これは獲物の活動時間に合わせて行動する肉食動物としての習性といえます。
そのため家庭でも食事や寝る時間は決まった時間に行うようにしましょう。個体差はありますが、猫とはいえ、人間との暮らしが長いと、飼い主の生活パターンに順応してきます。
専門家に相談する
どうしても猫の問題行動が改善されなかったり、睡眠不足で飼い主の体調に問題がある場合は専門家に相談し、具体的なアドバイスを受けましょう。
獣医師のなかにも、動物の行動を専門としてる方もいるので、そういった専門家に頼るのもいい選択肢です。
まとめ

猫が就寝中に襲ってくる行動は、飼い主にとっては悩ましい問題かもしれません。しかし猫の自然な本能や欲求、時には健康上の問題から生じる行動であることを覚えておきましょう。
猫と人間の生活リズムの違いから生じる問題ではありますが、お互いを尊重し、理解を深めながら、共に快適に暮らせる環境を作っていくことが大切です。
愛猫との生活をより良いものにするために、ぜひ今回ご紹介した知識と対策を活用してみてください。猫も飼い主も、安心して眠れる夜を取り戻せるはずです。