猫と人で共通する『老化現象』4選 シミや白髪…なんとなく親近感を覚えるシニアのサイン

猫と人で共通する『老化現象』4選 シミや白髪…なんとなく親近感を覚えるシニアのサイン

あなたは、猫と人間で共通する老化のサインをいくつ知っていますか?猫と人間はまったく異なる存在ですが、実は多くの共通点があるのです。今回は、そんな猫と人間の共通の老化のサインについて解説していきます。

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記事の監修

2009年麻布大学獣医学部獣医学科を卒業。
2015年から横浜市内で妻と動物病院を営み、犬、猫、エキゾチックアニマルの診療を行なっています。
2024年現在、犬10頭、猫3頭、多数の爬虫類と暮らしています。
愛犬家、愛猫家として飼い主様に寄り添った診療を心がけています。
内科(循環器、内分泌など)、歯科、産科に力を入れています。

1.シミができる

毛布に包まって寝転んでいる猫

猫も人間と同じように加齢によりシミができることがあります。鼻、口、目のまわりの粘膜、皮膚の境目にできることが多いと言われています。

加齢でできるシミは、腫れ、かゆみ、赤みなどはなく、触ってもフラットで痛みを感じることもありません。

ただしシミだと思っていたら病気だったというケースもありますので、注意が必要です。急に大きくなった、形がいびつ、盛り上がっているという場合は早めに動物病院を受診しましょう。

2.白髪が混じる

口の回りをなめている猫

人間は加齢とともに、髪の毛が白くなっていきますが、猫も高齢になると被毛に白い毛が混じるようになります。目、口、耳のまわりに多く見られ、全体の色が薄くなる猫もいます。

猫の被毛に白髪が混じりはじめる時期は個体差がありますが、シニア期に突入する7歳頃から被毛が変化してくるようです。猫の7歳と言えば人間の44歳に相当しますから「なるほど」と思いますよね。

また白髪は黒っぽい毛色の猫ほど白髪に気づきやすく、白っぽい被毛の猫は気づきにくいです。白っぽい毛色の場合は、被毛の色が全体的に変化する場合もあります。

3.運動能力の低下

キャッチタワーの前でくつろぐ猫

人間は歳を取ると体が思うように動かなくなり、運動能力も低下していきますが、猫も加齢とともに動かなくなって、寝ている時間が増えていきます。さらに若い頃のようにおもちゃに興味を示さなくなったり、高い場所に登らなくなったりなどの変化が見られるようになるでしょう。

このような場合は、関節に痛みを感じている可能性もあります。急に動かなくなった、高い場所に登らなくなったときは、獣医師に相談してくださいね。

関節に異常がなければ、運動不足や認知症予防のためにも、遊びに誘ってみましょう。若い頃のように走り回って遊ぶのは無理でも、おもちゃにチョイチョイしたり、捕まえたりしてくれるかもしれません。無理のない範囲で遊んであげてください。

4.食事の量が減る

ご飯を食べている猫

お年寄りが「最近ご飯が食べられなくなった」と言っているのを聞いたことはありませんか?猫も加齢とともに食欲が落ちていくことが多いです。

加齢とともに、基礎代謝が落ちて必要とするエネルギー量が減るため、自然と食事量が減っていくのだと言われています。

猫の食事量が落ちてきたら、回数を増やす、しっかりと栄養が摂取できるフードに変更するなどの対策をおこないましょう。食欲を刺激するために、ご飯を温めて香りを立たせるのもおすすめです。

ただし高齢の猫の食欲不振には病気が潜んでいる場合もありますので注意しましょう。ご飯を食べない以外にもいつもと違う様子が見られたら獣医師に相談することをおすすめします。

まとめ

椅子の上で香箱座りをしている猫

猫と人間は異なる動物ですが、意外にも老化のサインには多くの共通点があり、親近感を覚えたのではないでしょうか。

猫も人間と同じく、シミや白髪などの外見の変化、運動能力や食欲の低下などの体の変化が見られるようになっていきます。こうした老化のサインには物悲しさもありますが、長いあいだいっしょに過ごしてきた証でもありますから、なんだかしみじみしてしまいますね。

その一方で、老化のサインだと思っていたら、実は病気だったということも増えていきます。気になる症状が見られたら、早めに動物病院を受診し獣医師に相談しましょう。

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