1.スローな動きが愛らしい
シニア猫は、老いの影響を受けて、1日のほとんどを寝て過ごすことが多くなり、運動量が自然と減るものです。
スローな動きとなるのは、筋力の衰えもそうですが、行動の指令を送る脳の機能が低下することも一因です。無理に運動することを強要せず、年を取ったサインなのだと理解してあげましょう。
また、口腔にも、老いはあらわれます。歯が抜けたり、噛み切る力が弱まったりするため、若い頃ほどスムーズに食べ進めることも難しくなるでしょう。少しずつマイペースに食べる姿は魅力的で「食べることは、生きること」なのだと実感させられます。
2.ちょこまかとした遊び方に癒される
若い猫ほど活発な反応はしないため、遊びに興味がなくなったと勘違いしがちですが、シニア猫なりにときめきを感じてくれるときがあります。
例えば、ねこじゃらしをゆらゆらと動かしてみると、手を伸ばしてくれたり、目線を追ってくれたり、何らかのうれしい反応があれば、遊びが成り立っています。
激しい動きは体に負担をかけてしまいますが、猫の好みを探りながら、定期的に適度な刺激を与えることは大切です。
3.子猫気分を忘れない
飼い猫の場合は、独り立ちをする必要はなく、いつでもお世話をしてくれる飼い主さんという存在がいます。そのような背景から、子猫気分を生涯持ち続けていくと考えられています。
一見寝てばかりに見えますが、飼い主さんとのコミュニケーションを求めていないわけではないのです。猫が起きているタイミングを見計らって、なでなでや抱っこなどの軽いスキンシップを取るよう心がけましょう。
猫によっては性格に変化があらわれ、穏やかさが増したり、甘えがちになったりすることもあります。赤ちゃん返りも受け止めて、子猫とは違った愛らしさを楽しみましょう。
4.信頼関係により深みが出る
猫を迎え入れた時期に違いはあれど、猫が年を取る分、過ごしている時間も長くなっていきます。
初めはお互い緊張していて、どう接したらよいのか悩んでいたとしても、時間の経過とともに、以心伝心のような信頼関係が培われます。鳴き方ひとつでも、猫が何を要求しているのか分かるようになったり、アイコンタクトで意思の疎通ができたりするでしょう。
また、健康に変化も見られやすくなるため、お世話に費やす時間も以前より増えていきます。つい大変に感じてしまう日もあるかもしれませんが、長年連れ添ったパートナーが生涯を全うできるよう、心を尽くしましょう。
まとめ
いつかはくる愛猫の老いですが、寂しく思ってばかりいてはもったいないです。シニア猫ならではの魅力に気づき、体の変化に寄り添えるよう心構えをしておきましょう。
ごはんや遊びのシチュエーションでは、スローで愛らしい姿を見ることができます。また、いつまでも子猫気分を忘れずに、飼い主さんを信頼し、甘えてくれる姿にも感謝したいものです。
1日でも長く一緒にいられるように、愛猫の健康サポートをしてあげることが、飼い主さんの大きな役目となるでしょう。