猫の『足裏の毛』ボーボーのままはNG!正しいお手入れ方法を解説

猫の『足裏の毛』ボーボーのままはNG!正しいお手入れ方法を解説

猫の足裏の毛がボーボーのままになっていると、猫にさまざまな問題を引き起こしかねません。そこで今回はなぜ猫の足裏の毛を手入れすることが重要なのか、その理由と正しいお手入れ方法について詳しく解説します。

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記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

猫の『足裏の毛』ボーボーのままはNGな理由

猫の毛がボーボーの足の裏

猫の足裏の毛(タフト)は長毛種の猫に多く見られる特徴で、伸びすぎてしまうと、さまざまな問題の原因になりかねます。

屋外生活では肉球を守るなど有益な毛ですが、室内生活では逆で、足裏の毛が長くなりすぎると、歩行時に滑りやすくなります。特に室内で飼育されている猫は、フローリングなどの滑りやすい床材の上を歩くことが多く危険です。

もう一つが衛生問題です。足裏の毛が長いと、そこに汚れや猫砂のチップが付着しやすくなります。

猫は自身で毛づくろいをする習性があるものの、汚れを落としきれずに衛生が保てなかったり、付着したものを猫がなめとってしまうのもよくありません。

これらの問題を防ぐためにも、定期的な足裏の毛のお手入れが必要なのです。

猫の『足の裏の毛』正しいお手入れ方法

猫の爪切り?をする女性

足裏の毛のお手入れは、定期的に行うことが大切です。まずは猫が落ち着いているときを選んで、お手入れを始めましょう。

お手入れの頻度は、猫の毛の長さや生活環境によって異なりますが、一般的に月に1回程度が目安です。決まりはないので「伸びてきたな」と感じたら、カットしてあげてください!

足裏の毛のカットはバリカン、人間の顔用シェーバーなどを使用し、爪切り同様に慎重に行います。

ちなみに、おすすめはペット用のバリカン。ハサミを使った猫の毛の手入れは、創傷事故が多く発生しています。バリカンの方が初心者でも猫を傷つけにくくスムーズに行えます。

毛が密集している部分は注意しながら、足裏の肉球と同じ高さを目安にカットしましょう。こうすることで歩行時の安定性を確保しつつ、汚れの付着も防ぐことができます。

肉球間や指の間など、毛の根本からしっかり刈ろうとすると、バリカン負けして皮膚を傷つけたり皮膚炎を起こしたりするため、家庭で毛刈りをするときは「とび出ている毛を短くする」程度に留めましょう。

また同時に、お手入れの際に足裏全体を確認し、傷や腫れなどの異常がないかチェックできるとベターです。

猫の『足の裏カット』コツと注意点

飼い主に撫でてもらうキジトラ

猫の足の裏カットは、滑り止め効果を保ち、怪我を防ぐための重要なケアです。以下に、カットを行う際のコツと注意点を解説します。

事前準備を整える

猫ができるだけリラックスしているタイミングを選び、カット用の道具を用意しましょう。ペット用のバリカンを使用するのがおすすめです。

優しく支える

猫を膝の上にのせ、安心感を与えながら作業します。猫が嫌がる場合は無理をせず、一度落ち着いてから再度トライしてみてください。おやつを与えながら気を紛らわすことも手段の一つです。

少しずつカットする

長すぎる毛を少しずつ切り揃えていきます。肉球を傷つけないよう、慎重に操作してください。猫が嫌がり始めたら無理に続けないようにしましょう。1日で全ての手足を終わらせることが難しい場合もあります。その場合は根気強く数日間かけて、少しずつカットを進めましょう。

ケア後のフォロー

カットが終わったら、肉球周辺をきれいに拭き取り、ご褒美としておやつを与えてもOK。これにより、猫が次回のカットをポジティブにとらえやすくなるでしょう。

専門家にお願いする

猫が暴れてしまってどうしても自宅では難しい!という場合は、無理をせず専門家に任せてしまうのもいい選択肢です。

押さえつけたうえに肉球をケガさせてしまうと、ネガティブな記憶として残り、その後のお手入れも難しくなってしまいます。

猫にとって嫌な状況が繰り返されると、飼い主さん自身との関係性も崩れてしまうかもしれません。

以上のポイントを押さえながら、愛猫の健康を保つために定期的なお手入れを行いましょう。

まとめ

綺麗にカットされた足の裏の毛

猫の足裏の毛のお手入れは、爪切りと同じように、飼い主が行う猫の大切なケアの一つ。ぜひこの記事で紹介した正しいお手入れ方法を参考に、愛猫の足の裏の健康を守り、気持ちの良い生活を送らせてあげてくださいね。

ただし猫の性格や状態に合わせて、無理のないペースでお手入れを行うことを忘れずに。

初めてお手入れを行う場合や、不安がある場合は、動物病院やプロのトリマーに相談するのもOKです!

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