「フードの適量を知らない」飼い主が約3割
英国で猫の飼い主1000人にアンケート調査をした結果、多くの人が「栄養に関する知識がないまま愛猫に人間用のチーズやベーコンを与えている」ことがわかりました。
17%の飼い主は「愛猫にどんなフードを与えればよいのかわからない」と答え、「フードの適量について知らない」という人も23%にのぼりました。
しかも3人に1人(29%)は「飼い猫の理想的な体重はわからない」と認める一方で、63%は「猫の健康に関してはかなり自信がある」と感じています。
調査を委託したキャットフード会社の栄養学専門家Sarah McNamaraさんは、、「栄養上のニーズを理解することは、猫が長く幸せな生活を送るために不可欠です」と強調しています。
「適切な栄養管理によって肥満、糖尿病、消化器系のトラブルを防止できます。それだけでなく、猫の特性に合ったバランスの取れたフードを選ぶことで、活動量と生活の質を高めることができるのです。猫は完全な肉食動物なので、健康のためには高品質で消化しやすいタンパク質が必須です」
タンパク質に注目を
どう対処してよいかわからない飼い主に向け、彼女は次のようなアドバイスをしてくれました。
「スーパーでキャットフードを選ぶときは、原材料に肉の含有量が多いか、含まれるタンパク質がすべて動物由来かを確認するのがよいでしょう。原材料のなかでもとくに肉に細心の注意を払い、分量をコントロールしながら与えることで、あなたの猫は何年も健康で活動的に過ごすことができますよ」
この調査では、飼い主の27%が猫の活動量について悩んでおり、24%が「サプリメントを与える必要があるかどうかわからない」と答えています。
驚いたのは、飼い主の32%が「猫にとって安全かどうか確信が持てない食べ物を与えている」と告白していることです。多くがチーズ(39%)やベーコン(22%)、ジャガイモのかけら(13%)などを与えています。
さらに23%は猫の精神状態を心配しており、28%が病気の不安を抱えています。動物病院へ連れていくのは平均で年3回。多くの飼い主が「猫が食べ過ぎる」(32%)か「睡眠時間が長すぎる 」(19%)と考えています。
飼い主が不安に思う10項目
調査を委託した会社の広報担当者は次のように話しています。
「猫はとても神秘的な生きもの。だからこそ何千年もの間ずっと人間に愛されてきたのです。何日も食べずに遊びもしない日が続くかと思うと、突然ご飯をむさぼり食べたり、12時間連続で眠ったりすることもあります。だから猫が本当に病気なのかどうかを知るのは難しいのですが、飼い主は猫の食べ物についてはとくに注意を払うべきです」
今回の調査では、次の10項目について「自信がない」と答える飼い主が多数でした。あなたには、あてはまりますか?
- 歯茎の状態は良好か
- 注意すべき病気の兆候が見られるか
- 適正体重か
- 必要な栄養素が足りているか
- さまざまな動作の意味を理解しているか(しっぽを高く上げるなど)
- ほかの猫に比べて活動的かどうか
- 息の臭いは正常か
- 爪をどのくらいの頻度で切るべきか
- どんなサプリメントを与えるべきか
- 食べる量は適正か
愛猫が健康で幸せな生涯を送れるよう、飼い主も情報を集めて努力を続けたいものですね。
出典:UK cat owners may be unknowingly feeding harmful food to their pets