猫が『袋を見るとつい入ってしまう』のはなぜ?3つの理由と気をつけるべき注意点

猫が『袋を見るとつい入ってしまう』のはなぜ?3つの理由と気をつけるべき注意点

猫を飼っていると、よくビニール袋などに頭を突っ込んでいる姿を目にすることがありますよね。どうして猫たちは、袋に入りたがるのでしょうか。今回は、猫が袋に入りたがる心理について解説します。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

1.狭いところが好きだから

紙袋に入っている猫

猫が袋を好む理由として、まず挙げられるのが袋が狭い空間だからです。

警戒心が強い動物である猫は、野生の名残で身を隠せる場所を好む傾向があります。言い換えると、狭い場所に安心感を抱くのです。

袋は猫にとって身を隠すのに絶好な居場所。適度に狭く体を隠せるので安心感があり、居心地がいいのでしょう。

2.音が好きだから

袋に入っている猫

続いて挙げられるのは、袋が発する音が好みだからという理由。ビニール袋や紙袋は独特なカサカサ音を発します。

このカサカサした音は猫が野生時代の頃に飼っていた昆虫や小動物が移動する音にそっくり。つまり、好奇心や猫の狩猟本能が刺激される場合もあるのです。

そのため、猫は袋に入って遊ぶのが大好き。ひとりでも袋に入ってカサカサ音が出る袋を楽しんでいるのです。

3.嚙み心地がいいから

袋に入る猫

噛み癖がある猫や歯固めの時期の子猫に多いのが、噛み心地がいいから、という理由。ビニール袋や紙袋は猫にとって嚙み応え抜群なアイテム。独特な噛み心地が歯がゆい時に心地よいのでしょう。

ただし、注意点もあります。ビニール袋や紙袋を噛んだとき猫が袋の欠片を誤飲しないよう見守ることが重要。

下手をすると欠片を飲み込んで腸に詰まってしまう恐れもあります。できることなら、紙袋やビニール袋を噛ませるのは避けた方がよいでしょう。

袋に入るときは注意点もある

袋に入っている黒猫
  • 誤飲
  • 窒息
  • 首が絞まる

猫にとって居心地のよい紙袋ですが、与えるときには上記のような注意点もあります。

まずは前述したとおり、猫が袋の欠片を誤飲しないよう見守ること。下手に欠片を飲み込んでしまうと腸閉塞などの危険があります。

続いて注意したいのが、窒息のリスク。何かの拍子に袋の中に閉じこもってしまうと窒息を招く恐れがあります。

また、袋の紐で猫の首が絞まらないように見守ることも大切。興奮して遊んでいるうちに袋が絡まってしまうかもしれません。

こうした事故はそうそう起きないと高を括るのが一番危険。油断しているときに限って事故は起きるものです。猫に袋を与えるときは、飼い主さんの目が届くタイミングに限った方が安心です。

まとめ

ビニール袋にいる猫

猫は袋が大好き。猫にとって袋は、格好の遊び場であると同時に安心できる隠れ家でもあります。

ただし、そんな袋にも誤飲や窒息などのリスクがあるため、飼い主さんが管理してあげることが重要となります。

また、安全に遊べるビニールのような音の出る素材のおもちゃなども市販されています。安全性の高いもので代用できるのであれば、その方が安心です。

今回の記事を参考に、安全な範囲で猫の好みそうな素材で遊んであげてみてください。きっと大はしゃぎして遊んでくれたり飼い主さんとの信頼関係がより深まるはずです。

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