なぜ猫は『ひなたぼっこ』が大好きなの?日光浴が欠かせない4つの理由と注意点

なぜ猫は『ひなたぼっこ』が大好きなの?日光浴が欠かせない4つの理由と注意点

猫と言えば窓辺で「ひなたぼっこ」を好むイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。温かい日差しに包まれるのを気持ちよく感じるのは、猫も人も同じです。今回は、猫にとって日光浴が欠かせない理由と注意点について解説していきます。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

猫に「ひなたぼっこ」が必要な4つの理由

窓辺で伸びる猫

1.皮膚や被毛の健康を維持するため

日光には紫外線が含まれていて、猫がひなたぼっこで紫外線を浴びると雑菌やカビなどを防ぐ効果があります。

そのため、ひなたぼっこにはお風呂に入るのと同じような殺菌効果が期待できるのです。また、日光に当たることで被毛の湿気がとれて毛がフワフワになります。

ひなたぼっこ終わりの猫に触れると、いつもより毛のボリュームが増していることがわかります。冬場は特にモフモフとした猫を楽しむことができますよ。

2.体内時計を整えるため

ひなたぼっこには、猫の体温時計を調節する役割もあります。猫の体内時計は人間よりも正確で、日の光を浴びることで時間や季節を感じ取ることができるのです。

猫がご飯の時間になると催促してくるのは、体内時計によりいつも何時にご飯をもらっているかを覚えているからです。食いしん坊な子だと、ご飯の時間より少し前からアピールしてくる子もいますよね。

ひなたぼっこをすることで、私たち人間と同じように猫の「自律神経」も整えることができます。

そのため、日光が当たらない部屋にいると猫も「うつ」気味になったり、ストレスを感じたりすることがあると考えられているので注意しましょう。

3.免疫力をあげるため

ひなたぼっこをすることで、猫の体温が上がり免疫力アップにつながります。日光に当たった猫の体に触れると、被毛が天日干しした布団のようにふっくらと暖まっているのを感じることができます。

血流をあげることで病気にかかりにくい強い体を作るだけでなく、老廃物を効率的に排出できるようになるため体調が整うのです。

また、血流が良くなることで皮膚の状態が良くなり、毛艶が良くなるのもメリットのひとつです。

4.セロトニンを分泌するため

セロトニンとは「幸せホルモン」と呼ばれる神経伝達物質です。セロトニンが生成されることで、猫の精神を安定させる効果が期待できます。

セロトニンは私たち人間にも分泌されています。猫と同じように日光を浴びることで生成されるので、猫と一緒にひなたぼっこをすることで、私たちはより幸せを感じることができます。

また、セロトニンが分泌されることで猫はリラックス状態になり、ストレスの解消につながります。睡眠の質を向上させる働きもあるので、寝る時間の長い猫にとってひなたぼっこは大切な時間です。

猫に「ひなたぼっこ」をさせるときの注意点

カーテンのある窓と猫

猫にとってメリットの多い「ひなたぼっこ」ですが、注意点もあります。

  • 紫外線に長時間触れるのはNG
  • 体温調節に気を付ける
  • 窓からの脱走に注意

紫外線は適度に浴びることで健康を維持することができますが、長時間浴び続けると「皮膚炎」や「皮膚がん」といったトラブルを引き起こす原因にもなります。

特にメラニン色素を持たない「白猫」は注意が必要です。そのため、窓にUVカットのシートを付けたり、遮光カーテンなどを上手に利用して紫外線を浴びすぎないように対策をとるようにしましょう。

また、日光に当たることで体温が上がりすぎてしまい熱中症になってしまうこともあります。

猫は体温調節が苦手なため、暑い時期や窓辺で寝てしまっているときは体温が上がりすぎてしまうこともあるようです。

特に老猫は暑さに気付けなかったり、すぐに窓辺から移動できなかったりすることもあるので気を付けてください。

まとめ

窓辺で寝る猫

猫がひなたぼっこをするのは、暖かくて気持ちが良いからです。

我が家の猫たちも、天気のいい日は窓辺でホカホカになって気持ちよさそうにしています。

日光浴は猫だけでなく人間にもたくさんのメリットがあるので、時間があるときは愛猫と一緒にひなたぼっこをすると幸せな気分になれますよ。

ただし、紫外線の浴びすぎは猫にも人にも逆効果になるので、適度な時間で楽しむようにしてくださいね。

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