1.抜け毛の拡散
洗濯物の外干しや、窓を開けながらのブラッシングは、抜け毛を拡散するきっかけになることがあるかもしれません。
アパートやマンションなどの集合住宅に住んでいる場合は、密接しているため、一層注意する必要があります。
他人の猫の毛が衣類につくストレスばかりか、その人の体質によっては、深刻な猫アレルギーを発生させる原因にもなりかねません。
洗濯の前には、粘着クリーナーで抜け毛を取り除いたり、ブラッシング中は窓を閉めたりといった対策を取りましょう。
2.走り回る音の振動
静まり返る深夜や朝方こそが、猫が活発になりやすい時間帯であることは、周知の事実でしょう。
特に、多頭飼いをしていれば、運動会はさらに激しくなり、ドタドタ音が響き渡る可能性が高まります。
あちこち飛び回っている流れで、小物などが落下すれば、一層大きな音が響いてしまうでしょう。
床や壁を通して伝わる音を、ストレスに感じる人は多いですし、なかには気になって眠れなくなってしまう人もいます。
昼間や寝る前には、運動する時間を積極的に取り入れ、猫のテンションを落ち着かせてあげることが大切です。
3.鳴き声による騒音
猫の鳴き声を音のパワー(デジベル)に換算すると、75デジベル程度になります。
これは掃除機の音に匹敵する数値であり、侮ってはいけません。
「ごはんが食べたい」「遊びたい」といった欲求が隠れていますので、食事や運動の量を見直しましょう。
ただし、構ってほしいことが理由で鳴いているようであれば、鳴いても何もいいことは起こらないと学んでもらうために、ときには無視をすることも必要です。
また、避妊・去勢手術を行っていない猫の場合は、発情期の一環として鳴き声をあげることもありますが、子どもを望まないのであれば、手術を受けることを検討してください。
4.トイレの悪臭
猫の体は基本的には無臭ですので、猫そのものが悪臭の原因になることはほとんどないでしょう。
しかし、トイレ掃除などのメンテナンスが行き届いていない場合には、匂いが深刻な問題となります。
ある電機メーカーが行った調査によると、猫との暮らしで「匂いが気になる」と回答した割合は、およそ8割という結果になりました。
飼い主さんでさえ意識している問題ですから、周囲はより敏感になるでしょう。
つい室内のこもる匂いが気になって、ベランダにトイレを置いたり、掃除したゴミ袋を放置したりする人もいますが、ご近所に匂いを充満させてしまうので、絶対にやめてください。
まとめ
猫が原因で起こり得る「ご近所トラブル」として、4つの事例を解説しました。
抜け毛や騒音、悪臭は、ご近所さんを不快な気持ちにさせるだけではなく、睡眠不足など、健康面にもマイナスな影響を与えかねません。
もちろん猫には全く悪気はなく、上手にコントロールしてあげることが、飼い主さんの努めです。
人によって気になるポイントは違いますが、主観的に考えるのではなく、他者へのマナーを忘れないでください。
1人ひとりの心がけが、猫と共生できる快適な社会へとつながっていくことでしょう。