1.かまってほしい
猫が雑誌や新聞、チラシなどの上に乗るときには、「かまってもらいたい」「自分を見て欲しい」「甘えたい」という気持ちの可能性が高いです。
理由は、飼い主さんの目線や意識が紙に集中していることを猫が察しているから。猫は、何かに夢中になって動かない飼い主さんの気持ちを、自分に引きよせたくて、目線の先にある対象物(紙もの)に乗ります。
たとえばテーブルの上で書きものをしたり、宿題をしたりしているとき。まるでジャマをするように、猫が教科書やノートの上に乗り、覆うように寝っ転がることがありますよね?これは明らかにかまってもらいたい心理が働いての行動です。
2.心地よい
猫は、新聞紙や紙を「敷物」のような感覚で乗ることがあります。人間のように「座布団」や「レジャーシート」といった明確な目的はなく、猫にはそういった文化もありませんが、本能で心地よさを察知しています。
たとえば固い床やテーブルに座るよりも、紙一枚でもあった方がやわらかく感じることがあります。特に冬場は冷たい床に寝転ぶよりも、新聞紙が一枚ある場所の方がやわらかく感じるからです。
3.体温調節
新聞紙や段ボールといった紙類は、断熱や保温の効果があるものとして知られています。紙は熱が伝わりにくいので、保温力だけでなく実は保冷力にもすぐれています。よって、自分の体から発した熱を逃がさないようにする特徴があります。
猫は、温かい場所や冷たいところなど、居心地の良い場所を探すのが上手なので、紙の上を体温調節に使っているとも考えられます。
災害時に、保温や防寒対策として新聞紙が使用されるように、猫の目線から見ると紙類は暖をとれるものと認識されている可能性が高いです。
4.縄張りの主張
猫はもともと縄張り意識の高い動物です。外で暮らす猫の縄張りは、平均するとメスで半径50メートル。オスの縄張りは、そのメスに依存する広さとなります。また完全室内飼育の猫は、家の中すべてが縄張りです。
猫にとっての縄張りとは、安全に生活をするために必要なものといわれています。食事や就寝など、安心して暮らせるテリトリーを確保するために、自分のニオイをマーキングしたり、家の中をパトロールをして回るります。
そんな縄張りの中に、紙1枚でも見慣れぬものが置いてあったらどうでしょう?猫は自分の場所であることを主張するために、紙の上に乗ったり自分のニオイを移そうとするのではないでしょうか?
また猫にもパーソナルスペースがあり、同居猫であっても2メートル以上の距離を保つことが安心とされています。もしかしたら、紙1枚の面積でも「このエリアには入ってこないで」という心理が猫に働いているのかもしれませんね。
まとめ
人間から見たらたった1枚の薄い紙でも、猫の目線になると特別感のあるもの。時には絨毯やカーペット、時には座布団、時には個室と、いろいろな意味合いがあるようです。
もし愛猫が紙の上に乗っていたら、「そこに居たい」という気持ちが強いので、そっとしておいてあげましょう。どう見ても愛猫が「遊んでほしそう」なときは、かまってあげると喜びますよ。