結露の季節…猫に『窓の水滴』を舐めさせないほうがいい4つの理由 思っている以上に危険?

結露の季節…猫に『窓の水滴』を舐めさせないほうがいい4つの理由 思っている以上に危険?

窓の結露をペロペロと舐めてしまう猫がいるのをご存知でしょうか?実はこの行動が猫の健康に悪影響を及ぼしてしまうかもしれないのです。今回は、結露を舐めることによって猫にどのような危険があるのかを紹介していきます。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

1.洗剤などの薬剤

窓拭きをしている女性

窓には、掃除の際に使用した洗剤の成分が残っていることがあります。それらの成分は結露で溶け出す可能性があり、猫の健康に影響を及ぼすことが懸念されます。

ただし溶け出す量はごく少量だと思われますので、舐めても健康に影響が出ることは考えにくいでしょう。

しかし長期にわたって舐めつづけたらどうでしょうか。洗剤の成分によっては、体内に蓄積して問題が生じる可能性も否定できません。

猫の健康を考えれば、舐めさせないようにするのが望ましいですが、万が一舐めてしまっても大丈夫なように、洗剤をしっかりと拭き取る、または水拭きのみにするなどの対策をおすすめします。

2.タバコの成分

煙の中に座ってる猫

室内で喫煙をする習慣がある場合、タバコの煙(副流煙)に含まれている成分が窓に付着している可能性が考えられます。それらの成分は洗剤の成分と同様に、結露に解け出す可能性が否定できません。

副流煙を直接吸い込むわけではありませんが、含まれている成分は同じであることは容易に想像ができます。つまり結露を舐めるのは、副流煙を吸い込んでいるようなものです。

タバコの副流煙は、猫の健康にも影響を与えることがわかっています。たとえば喫煙者のいる環境で暮らしている猫は受動喫煙によって、癌や喘息、肺気腫、肺炎といった病気のリスクが高くなると言われています。

タバコの成分が含まれている可能性のある結露は舐めさせないようにするのが賢明でしょう。

3.カビや細菌

窓のカビ

窓やサッシにはカビや細菌が繁殖している可能性があります。どれだけしっかりと掃除をしているつもりでも、リスクをゼロにするのは難しいでしょう。

カビや細菌のなかには、猫の健康を脅かす危険なものもあります。舐めたからと言って、必ず病気になるわけではありませんが、結露に含まれているカビや細菌が安全であるという保証もありません。どのようなカビや細菌が繁殖しているのかわからない以上は舐めさせないようにするのが安全です。

また万が一猫が舐めてしまっても大丈夫なように、カビや細菌が見当たらなくても日常的に窓やサッシを拭くことを習慣にしておくと良いでしょう。

4.ほこり

テーブルを拭いている猫

窓には室内のほこりが付着している可能性があります。ほこりはどれだけ掃除してもゼロにすることはできません。

窓に付着したほこりは基本的に室内に存在しているものですから、猫の命にかかわるほどの危険なものが含まれている可能性は考えにくいでしょう。

しかしその一方で、ほこりにはアレルゲンとなりうるものが含まれていることも多く、アレルギー症状を引き起こすリスクがあります。

日頃から丁寧に掃除をするようにして、なるべくほこりが窓に付着しないように心がけることが大切です。

まとめ

外を見ている猫

窓についている結露には、洗剤やタバコ、カビなどの有害物質が含まれている可能性があります。少しくらいなら舐めても重大な問題が起きることはないと思われます。しかしリスクはゼロではありませんので習慣になるのは避けたいところです。

できるだけ器から水を飲んでもらえるように、水温や設置場所を工夫するなどの対策をおこないましょう。

また万が一結露を舐めてしまったときのためにも、窓を水拭きして清潔に保つ、結露は見つけ次第すぐに拭き取るなどを日頃から心がけるようにすると安心です。

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