『目の表情・状態』からわかる感情5つ
「目は口ほどに物を言う」という言葉がありますが、猫のココロの中も『目』を見ればわかるものがあります。今回は、猫の目からわかる5つの感情を紹介いたします。
「愛猫の気持ちがイマイチわからない」「円滑にコミュニケーションが取れたら良いのになぁ」と思う飼い主さんは、愛猫の『目の表情や状態』に注目してみてください。
1.目を逸らす:「喧嘩する気はないよ」
愛猫の顔を覗き込む度に、目を逸らされたことはありませんか?一見すると素っ気ない態度のように思えるこの行動には『あなたと喧嘩はしないよ!』というメッセージが込められています。
猫の社会では相手の目を見ることはマナー違反となっており、目を合わせると喧嘩を売っていると思われてしまうためです。
まだ人馴れしていない猫や家族になったばかりの猫は、しばしば目を逸らす傾向にあります。生活を共にする中で徐々に目を合わせられるようになるので、温かく見守ってください。
初対面では猫のルールに従って、少し目線を外して声をかけるようにすると良いでしょう。
人馴れした猫が積極的に目を合わせてくる理由は、学習による結果です。人間同士が目を見て会話をする様子を観察し、真似るようになります。
2.まん丸おめめで上目遣い:「期待と欲求」
愛猫が上目遣いでこちらを見るのは、『期待』や『欲求』のあらわれです。
例えば「ご飯が出てくるのかな?」「遊んでほしいなぁ」という気持ちが挙げられます。
まるで目を輝かせた子どものような表情になるので、ついついご飯やおやつをあげすぎないように気をつけましょう。
3.とろ〜んとした半目:リラックス
愛猫がうっとりとした半目をしているときは、リラックスモードです。体中の筋肉が緩んでいる状態なので、自ずと目もとろんとした印象になります。
とても穏やかな気持ちで過ごせている時なので、うっかり物音を立てないようにしてください。さらに安心した状態になると、瞳孔が細長くなります。
いわゆる『猫目』と呼ばれるものです。外見的には鋭い目つきになりますが、当の猫はのほほんとしています。
4.黒目がちな目:『興奮』
黒目がちな目は、瞳孔が大きくなった状態です。
黒目が大きくなるので可愛らしい印象を受けると思いますが、『興奮』『戦闘モード』に突入しかけています。見た目に騙されないように注意しましょう。
瞳孔を拡げることで、より多くの光を取り込むことができます。これにより獲物の位置や動きが把握しやすくなるため、狩りの成功率が上がります。
まだまだ遊び盛りの子猫の場合は、飼い主さんの手足ですら狩りの対象です。力加減を知らないため、ケガをする可能性もあります。目を逸らしながらゆっくりその場を離れましょう。
小さなお子様にもじゃれてしまいやすい状況なので、愛猫の興味を他に逸らすように促してください。
このようなタイミングでカシャブンのようなおもちゃを振れば、食いつくきが良いはずです。おもちゃで興味を引きつけているうちに距離を取ると、お子様も猫も嫌な思いをせずに済みます。
5.遠い目:『迷い』『現実逃避』
猫に強い興味を持つ子どもは、どうしてもしつこく構いがちです。体を強く掴んでしまうことや、本来触れられることが苦手なしっぽを何度も触ってしまうこともしばしばあります。
大抵の猫は辛抱強くじっと耐えますが、相当なストレスであることはいうまでもありません。こういう状況下では、どこか『遠い目』をします。
気持ち的には「どうやって逃げようかな……」「早く終わらないかな……」などと考えていることが多いでしょう。
半分絶望している部分もあるので、助け舟を出してあげてください。できれば場所を移して他の遊びに誘い、愛猫以外のことに注意を引くようにしましょう。
愛猫を褒めることも忘れてはいけません。大変だけど飼い主さんが助けてくれる、労わってくれると学習することでストレスが軽減するはずです。
まとめ
『猫の目の表情・状態』から見えてくる感情を5つ紹介いたしました。猫は犬と比べて感情が読みにくい動物ですが、1つ1つ注意深く観察していくと伝わってくるはずです。
一見すると可愛らしい黒目がちな目は興奮を、そしてクールな印象を受ける猫目はまったりモードなど、意外性の強いものもありました。
特に小さなお子様は見極めにくいと思いますので、大人の私たちがサポートしてあげましょう。
円滑なコミュニケーションは"やはり目を見るところから"と言いたいところですが、人馴れしていない猫の目を観察する際は凝視しないように気をつけましょう。
『目からわかる猫の気持ち』が、皆様の猫ライフに役立てば嬉しいです。