猫の『逆くしゃみ』とは?くしゃみとの違いについて
猫や犬は時々『逆くしゃみ』という現象に見舞われます。"ブルルルル"や"フガフガ"のような、呼吸音です。
ちなみに人間には起こりません。そのため、実際に動物病院で再現しようと思っても難しく、説明に戸惑う飼い主さんもいるのではないでしょうか?
ここでは、逆くしゃみとくしゃみの違いや原因について詳しく説明していきます。
1.逆くしゃみの正体は『発作性の吸引反射』
逆くしゃみとは、発作性の吸引反射のことをいいます。つまり空気を吐き出すのではなく、勢いよく取り込んでしまう現象です。
くしゃみは鼻に生じた刺激による反応で、空気が外に押し出される防御反射のことをいいます。そのため、逆くしゃみはくしゃみと比較すると"真逆のことが起きている"といえます。
2.一過性のことが多い
逆くしゃみを目の当たりにすると、驚くほど苦しそうに見えるかもしれません。しかし実際には、呼吸困難は伴わず一過性のことが多いという特徴を持っています。
発作的に起こるものの、一度治まれば何事もなかったかのように通常の行動に戻ります。
とはいえ頻繁に起こる場合や、咳やくしゃみとの判別が困難な場合は念の為診察を受けましょう。冒頭でも紹介したように説明が非常に難しい症状のため、もし可能であれば動画に収めておくと便利です。
3.『鼻』や『咽頭部』に生じる異変が原因
逆くしゃみは鼻や咽頭部に刺激が加わったり、炎症などが生じるとことで発生します。
例えば猫の場合、冷たい空気を急に吸い込んでしまった際に起こりやすいともいわれています。これは、鼻の粘膜に刺激が加わった反射によるものです。
逆くしゃみの原因は実ははっきりとはわかっていないのですが、その他の要因として考えられているのは、鼻の奥や喉の手前に炎症が起きたり、異物がある状態(自身の毛やホコリを吸ってしまった場合、もしくは腫瘍ができた場合)などが挙げられます。
まとめ
今回は『逆くしゃみ』について解説いたしました。
人間には起こらず、猫や犬に生じる逆くしゃみ。くしゃみとは真逆の現象でありながら、両者を判別するには難しいことも。また、咳との違いもイマイチよく分からないことが多いでしょう。
愛猫の身に逆くしゃみと思わしき症状が頻繁に見られるようであれば、撮影した動画を持参して診察を受けてみてください。
特に異常がない単純な逆くしゃみであれば、その都度様子を観察してあげてください。喉元を軽くさすってあげると楽になる猫やごはんなどの匂いを嗅がせることで軽減できる場合もあるので、対処法として参考にしてみてくださいね。