猫に『鼻クソ』が出る原因3選 病気を心配すべき場合は?お手入れはどうすれば?

猫に『鼻クソ』が出る原因3選 病気を心配すべき場合は?お手入れはどうすれば?

猫も鼻クソが出ることがあります。基本的には生理現象ですから心配は不要です。しかし、原因によっては病気のサインであることもあります。ここでは、猫の鼻クソの原因と、自宅でもできるお手入れ方法について解説します。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

1. 細かいほこり

猫とロボット掃除機

室内のほこりを吸い込むことが猫の鼻クソの原因になります。

猫は人間よりも床に近い位置で生活しているため、ほこりを吸い込みやすく、とくに換気の悪い部屋やカーペット、布団がある場所では注意が必要です。

これらの場所はほこりがたまりやすいため、猫の鼻腔に刺激を与え、鼻クソが増える原因になり得ます。

白っぽい砂を使用していて、白っぽい鼻クソが出る場合は、トイレに溜まった猫砂の細かいほこりを吸い込んでいる可能性があります。場合によっては、猫砂の変更を検討する必要があるでしょう。

猫の個々の体質にもよりますが、猫砂の素材によってくしゃみなどの鼻炎を誘発しやすいものもあります。

2. 室内の乾燥

猫と加湿器

乾燥した環境も、猫の鼻クソの原因となります。とくに冬にエアコンを使う部屋は乾燥しやすくなるため注意が必要です。乾燥した空気は、猫の鼻腔を刺激し、過剰な分泌物を引き起こすことがあります。

鼻汁が生じている場合、鼻汁を固めてしまって、より鼻クソが溜まりやすくなる可能性もあります。

乾燥が原因であれば、加湿器を使用するなど湿度が低くなりすぎないように対策をしましょう。猫が過ごしやすいと言われている湿度50〜60%程度に保つのが理想です。

そのほか室内に洗濯物を干す、お湯を沸かすなども加湿効果が期待できます。

3. 病気

聴診器をあてられている猫

鼻クソが出る原因としてもっとも心配すべきなのが病気です。鼻クソの原因となる病気には、以下のものがあげられます。

  • 猫風邪
  • 副鼻腔炎
  • クリプトコッカス症

これらの病気は、鼻に炎症を引き起こすため、鼻クソが出やすくなります。また同時に鼻水やくしゃみなどの症状も見られるでしょう。

そのほかには、腫瘍も原因になり得ます。鼻クソが増えるほか、鼻水や鼻血が出る場合もあります。

いずれにしても、動物病院を受診しましょう。

鼻クソのお手入れ方法

鼻を拭かれている猫

猫の鼻クソは、毛づくろいの際に顔をこすったときに取れることもあります。しかし猫に任せているだけでは、きれいに取り除くことができない場合も多いです。

そのため鼻クソが気になるときは、飼い主さんが取ってあげる必要があります。

猫の鼻の粘膜は敏感ですから、乾いた鼻クソを無理やり取ろうとすると、傷つけてしまう可能性があります。

鼻クソを取るときは、ぬるま湯で湿らせたティッシュや綿棒を使い優しく拭き取ってあげてください。

硬くなってしまっている場合、温めたタオルで蒸気を鼻から吸い込めるようにしてから除去してあげることで痛みなどの負担が軽減できる場合もあります。

鼻クソが取れないときや猫が嫌がる場合は、無理せずに動物病院で取ってもらうのが安心です。

まとめ

猫の鼻のアップ

猫の鼻クソの原因は、生活環境(ほこり・乾燥など)、病気などさまざまなことが考えられます。

生活環境が原因の場合は、掃除を徹底する、加湿をするなど環境を改善することで症状が落ち着くこともあるでしょう。

ただし、鼻クソが続いたり、くしゃみや食欲不振などの病気が疑われる症状があらわれた場合は、すみやかに獣医師に相談することをおすすめします。

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