1.肥満の原因になる
砂糖そのものや、砂糖がたくさん含まれる人間用のスイーツ・食べ物は猫にとってカロリーが高すぎます。砂糖を摂取しすぎると肥満になる可能性が高まり、さまざまな健康リスクを引き起こす可能性があるため注意が必要です。
タンパク質が主なエネルギー源となる猫にとって、基本的に砂糖は摂取しなくてもよい栄養だと言われています。猫の健康を考えるならば、日常の食事で砂糖を与える必要はないでしょう。
ちなみに、猫が誤って砂糖を少量舐めてしまっても問題はないですが、下痢や嘔吐を引き起こすことがあります。
2.糖尿病のリスクが上がる
一時的に砂糖を摂取しただけでは体に及ぼす影響は少ないです。しかし、砂糖を日常的に摂取させ続けていると、猫も糖尿病になってしまう可能性があります。
猫が糖尿病になってしまうと、人間同様に食事療法や体重の管理、インスリン注射といった根気強い治療が必要です。
糖尿病に見られるサインは、大きく分けると「多飲多尿(飲水量と尿量が多い)」「食欲の増加または不振」「体重減少」などです。このようなサインが見受けられる場合は、すぐに動物病院で診てもらいましょう。
肥満猫で糖尿病の発症が多いために、体重減少は気付かれ難いこともあります。自宅でも定期的な体重測定を行うようにしましょう。
3.口内の状態に悪影響を与える
砂糖は猫の歯の健康にも影響を与えます。もし、歯磨きが十分でないのにも関わらず砂糖を摂取すると口内環境が悪化し、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
歯肉炎など口内のトラブルによる痛みが発生していると、ご飯を食べたりお水を飲んだりすることすらままならなくなる可能性があり、さらなる健康状態の悪化を招く可能性があるため注意が必要です。
もし猫が砂糖を口にする機会があるのであれば、定期的な歯磨きや口腔ケアを欠かさないようにしましょう。
猫は甘味を感じない?
人間と同様に、猫の舌にも味を感じるセンサーの役割を果たす「味蕾(みらい)」がありますが、人間よりも10分の1程度と少ないです。そのため、甘味に至っては感知する受容体に変異が生じており甘さを感じられません。
猫は砂糖または砂糖の含まれた食品を与えなくても、食事で満足感を得ることができます。中には甘いものを欲しがる猫もいますが、甘味が好きというよりは食感やにおいを気に入っていることが多いです。
あえて砂糖を与えるケース
猫に砂糖を与えることは基本的には避けるべきですが、あえて砂糖を与える特別なケースもあります。
例えば、低血糖症の応急処置として血糖値をあげたい時に、ブドウ糖や砂糖水を与えるといったケースです。猫が特定の健康問題を抱えていて砂糖が必要な栄養素となるのであれば、獣医師と相談の上で摂取させる判断がなされます。
しかし、一般的な状況において砂糖は必要ないため、余計な摂取は控えるようにしましょう。
まとめ
今回は「猫に砂糖を与えない方が良い3つの理由」について紹介しました。
猫に砂糖を継続的に摂取させると、肥満や糖尿病のリスク、口内の悪影響など様々な健康への悪影響があります。低血糖症の応急処置など、あえて砂糖を与えるケースも中にはありますが、日常的な猫の食事には必要のないものです。
猫の健康を第一に考え、それぞれの猫に最適な食事を提供しましょう。
もし猫の食事に対して不安なことがある場合は、獣医師に相談しながら与えるご飯を選ぶのもおすすめです。