1.猫は1日の2/3を寝て過ごす
猫の語源は「寝る子」だという説があるくらい、猫はよく眠る動物です。1日の2/3ほどを寝て過ごすと言われており、成猫は約14時間、子猫は約18時間も眠ると言われています。生後5ヵ月未満の子猫や、高齢の猫は20時間以上も眠ることがあります。
人間の睡眠時間が7〜8時間、犬は9〜14時間、サルは9時間、と言われていますから、ほかのほ乳類と比べても睡眠時間が長いことがわかるでしょう。
ちなみにほ乳類のなかでも1日の睡眠時間が長いとされているのは、ナマケモノやコアラの仲間で、18〜20時間ほど眠るようです。
つまりよく眠る猫の睡眠時間は、ほ乳類トップクラスということになるんですね。通りでよく眠るわけです。
2.猫が寝るのは体力温存のため
猫がよく眠るのは、肉食動物だからだと言われています。
肉食動物はいつでも好きなだけ食べられると言うわけではありません。狩りに失敗をすれば食事抜きです。
しかし獲物を1匹捕まえることができれば、短時間でしばらく困らないだけの十分な栄養素を摂取できるのです。
そのため肉食動物である猫は、獲物を見つけたときに全力で狩りができるように、それ以外の時間は、なるべく動かないようにして寝ています。つまりいざというときのために、体力を温存しているわけですね。
猫が1日のほとんどを寝て過ごすのは、決してグータラだからではなく、生きていくために必要なことだからなのです。
3.寝相で気温がわかる
猫の寝相を見ると気温やどんな気持ちなのかがわかると言われています。
猫は気温が18度くらいになると、寒いと感じ始めるようで、ほかの猫とくっついたり、丸くなったりして寝るようになると言われています。
またドイツの学者が400匹の猫を対象におこなった調査では、気温が13度以下になると丸くなって眠り、21度以上になると体を伸ばして寝るようになることがわかったそうです。
さらに気温が高くなり23度を超えると、おなかを上にして足をパカーンと広げた、いわゆるヘソ天が見られるようになります。ただしヘソ天が見られるのは、かなりリラックスできる環境であることが条件となります。
4.猫も夢を見る
猫が寝ているときに足をバタバタと動かしたり、尻尾を振ったり、さらになにやら「ウニャウニゃ」とおしゃべりをしていることも。実はこの状態、夢を見ているのだそうです。
人間は夢を見ることで記憶や体験したことを整理していると言いますが、猫も夢を見ることで記憶などを整理していると考えられています。
その日に食べたものや、遊んだこと、楽しかったこと、驚いたことなどのほか、子猫時代のことも思い出していると言われています。
これらの記憶をまとめたり、引っ張り出したりして整理している過程で、見るのが夢です。猫が夢を見ているときは、記憶の整理中ですから、そっと見守ってあげましょう。
まとめ
猫は1日のうち12〜16時間ほどを寝て過ごします。
猫にとって睡眠は、かつて狩りのために必要な体力を温存する重要な時間でした。野生の猫にとって、良質な睡眠をとれるかどうかは猫にとって生死に関わることだったのです。
また狩りが必要ない室内飼いの猫にとっても、睡眠の質は寿命や健康に影響をおよぼす可能性があると言われています。
つまり猫が長時間眠っているのは、決してグータラだからではないのです。
愛猫の健康を守り、長生きしてもらうためにも、良質な眠りを提供できるよう環境を整えてあげることが大切だと言えるでしょう。