1.痛そうな鳴き声をあげる
猫が排尿中に突然、大きな声で鳴くようになったら注意が必要です。おしっこの際に痛みや、不快感を感じている可能性があります。
原因としては、尿路結石や膀胱炎、尿路にできた腫瘍などの下部尿路疾患が考えられるでしょう。
下部尿路疾患では、排泄中に鳴き声をあげる以外にも以下の症状が見られます。
- 何度もトイレに行く
- 少ししかおしっこが出ない
- トイレを失敗する
- 血尿が出る
- 元気がない
これらの症状が見られる場合は、下部尿路疾患の可能性がありますので、早めに動物病院を受診しましょう。
便秘によって排便がしづらい場合も痛みによって鳴き声をあげることがあります。 排尿困難なのか排便困難なのかの判別のためにも受診が必要です。
2.トイレに入っている時間が長い
猫のトイレがいつもより長いなと感じたら要注意。排尿ポーズのまま長時間トイレにいるときは、おしっこが出せなくなっている可能性が考えられるでしょう。
おしっこが出ていない、量がいつもよりも少ない場合は、尿道閉塞などの病気が疑われます。
尿道閉塞とは、腫瘍などで尿道がふさがれたり、結石が尿道に詰まったりしている状態です。完全におしっこが出なくなると、尿毒症を引き起こし、命にかかわります。
尿道閉塞が疑われる症状が見られたら、早急に動物病院を受診してください。時間が経てば経つほど命を危険にさらすことになりかねません。
3.排便ポーズで長時間いきんでいる
トイレの時間が長くなるのはおしっこのときだけではありません。排便ポーズで長時間いききむようになる場合もあります。
このようなときは、便秘の可能性が考えられるでしょう。とくにシニア猫や肥満の猫は便秘になりやすいと言われていますので注意が必要です。
長時間いきむ以外にも、以下のような様子が見られないか注意深く観察してください。
- トイレ中に鳴く
- うんちのあとにグッタリしている
- うんちのあとに嘔吐
- コロコロしたうんちが出る
- 丸3日以上うんちが出ていない
- 食欲不振
たかが便秘と軽く考えてしまいがちですが、重症化すると命にかかわる怖い病気です。排便のペースは個体差がありますが、3日以上うんちが出ないのは中度の便秘です。獣医師に相談することをおすすめします。
4.不自然な体勢でおしっこをする
猫がいつもと違う不自然な体勢でおしっこをするようになった場合は、注意が必要です。尿道炎や膀胱炎などの炎症によって、痛みを感じている可能性があります。
これらの症状が長引くと、慢性化して尿道閉塞を引き起こすことがあります。尿道閉塞は命にかかわる危険な状態です。早急な対応が必要です。
もし不自然な体勢でおしっこをする以外にも、しきりに陰部をなめる、排泄中に鳴く、おしっこが出ないなどの症状が見られた場合は、早急に動物病院を受診してください。
まとめ
おしっこやうんちは健康のバロメーターと言われますが、排泄中の行動も愛猫の健康状態を把握するための重要な手がかりになります。
たとえば、排泄中に突然鳴き声を上げたり、長時間トイレにこもっていたり、不自然な姿勢でおしっこやうんちをしていたりなど、いつもと違う様子が見られた場合、それはなんらかの異常を知らせるサインかもしれません。
排泄中の異常をいち早く察知し、早期治療につなげるためにも、日頃から排泄の様子を注意深く観察し、健康な状態を把握しておくことが大切です。