1.液状タイプのおやつ
猫は「液状タイプのおやつ」が大好きで、近年「猫のおやつ」といえば、特に液状タイプが主流ですよね。コンスタントに与えていても特別感はうすれることがなく、愛猫の「目の色が変わる」ほど反応がよいと言われています。
液状タイプのおやつは、ドライタイプに比べると香りが広がりやすい特徴があります。成分としては、ドライタイプも液状タイプもほぼ変りは無いので、猫が夢中になる理由は「味」というよりは「ニオイ」。味覚よりも嗅覚が強い猫ならではの反応かもしれません。
しかも「液状」という食感は『猫史上』としては初めてのことです。猫の本能に組み込まれていない食感なので、より特別な感じがするのかもしれません。
特に、経験したことのない食餌を好む「ネオフィリア」の性質をもつ猫はやみつきになることでしょう。
2.マタタビ
猫に与えると興奮することで有名な「マタタビ」。マタタビとは落葉つる性の植物で、猫に与えると、まるで人間がお酒に酔うような様子を見せる、とされています。
これはマタタビにふくまれる「マタタビラクトン」や「ネペタラクトール」という成分は猫の中枢神経を刺激するからです。猫が興奮したり幸福感を得たりすることが、化学的に証明されているのです。
猫の気分を高揚させるマタタビは、多くの猫グッズに採用されています。マタタビの天然木を使ったおもちゃや、マタタビの香りの入ったぬいぐるみ、また水やフードに混ぜて食べさせるタイプのものもあります。
なお、猫にマタタビをごほうびとして活用する方法としては、猫が興奮して走ったり遊んだりすることで運動不足やストレスを解消できる、ということでしょうか。さらに、食欲や飲水量の増加や老化防止にも役に立ちます。
ただし、興奮による暴れすぎでケガをしてしまう危険性や、枝タイプのマタタビを誤飲するなどの事故には注意が必要です。また、子猫やシニア猫に与ることや、過度な与えすぎも避けた方がよいでしょう。
3.自然界の音
今でこそ室内飼いが主流の猫ですが、元々野生に生きていた動物です。そのため、外に出ることのない現代の猫であっても、本能的に自然界のものに反応してしまう性質があります。
たとえば、鳥のさえずりや風で葉っぱが揺れてこすれる音、川のせせらぎなどの自然界の音に対し、本来野生動物だった猫は狩猟本能をくすぐられたりリラックス感を得たりするのです。
とはいえ、イエネコたちの生活や健康を考えると、現代の屋外に出すのはリスクが多過ぎます。そこで家の中にいながらにして猫が好む音を流してあげることが、猫にとって「極上のごほうび」に値するのかもしれません。
猫にとっての「極上のごほうび」をうまく活用したいシーン
愛猫の目の色が変わるほどの「極上のごほうび」なら、日々の生活の中で上手に活用したいですよね。
そこでここからは、そんな「極上のごほうび」を上手に活用したいシーンを確認しておきましょう。
病院に連れて行くとき
猫は病院がとても苦手です。嫌いというより恐怖であることも多いでしょう。
そんなときに上記の「極上のごほうび」を活用してみてはいかがでしょうか。
液状タイプのおやつは持ち運びにも便利なので、診察後のご褒美として与えるのも有効です。また車の移動中に、猫がリラックスするような音楽を流してあげるのもよいでしょう。帰宅後に元気がなかった場合は、またたびを与えてあげて様子をみる方法もありますよ。
迷子になったとき
家の中で隠れてしまったとき、また家から脱出して迷子になってしまったときなど、愛猫を探しているときにも「極上のごほうび」が役に立ちます。
スマートフォンで愛猫の好奇心がくすぐられる音を流しながら、愛猫の名前を呼んだり、液状おやつのニオイをただよわせながら歩いたりしてみましょう。
愛猫が姿を現したら、「極上のごほうび」である液状おやつなどをあげてくださいね。
苦手なこと(シャワー・爪切りなど)をした後
猫によって個体差はありますが、猫は基本的にシャワーや爪切りなどが苦手です。しかし、体が汚れて臭かったり、爪が伸びすぎて危なかったり、お世話をしなければならないことがあります。
お世話中に猫の気になる音を流せば、猫の気がまぎれますし、無事に終わった後は、頑張ったことへの「極上のごほうび」として、液状おやつを与えます。マタタビの香りの猫グッズで遊ばせてあげてもリフレッシュになりますよ。
まとめ
人間から見たら、猫はストレスがなさそうに見えるかもしれませんが、人間の生活に合わせているのは、実は猫の方です。猫は本来生きてきた野生の生活を離れ、イエネコとしてその生涯を家の中で過ごしています。
室内飼いとしての暮らしは、食事の心配はなく安全も保証されていますが、猫なりのストレスはあるはず。だからこそ猫の様子をみて「極上のごほうび」を上手に活用して、愛猫がイキイキと過ごせるようにサポートしてあげてくださいね。