夏バテとは違う?「秋バテ」の気になる症状
「秋バテ」は、暑い時期に見られる夏バテと似た症状が出ますが、8月下旬~9月など比較的暑さが落ち着いてきてから様々な不調があらわれるのが特徴です。
秋バテが起こるのは以下のような原因があると考えられています。
- 夏の間に疲れやストレスが溜まっていた
- 夏との気温差や気候の変化にうまく適応できなかった
- 涼しくなり食欲が戻ったため急激な食事量の変化に消化不良を起こした
- 涼しくなり水をあまり飲まなくなった
気温差などによって、猫の体には様々な変化が起こります。「ようやく涼しくなってきたのに、なんとなく愛猫の元気がない…」という場合は、この「秋バテ」と呼ばれるような状態になっている可能性があるので注意が必要です。
1.食欲不振
猫の食欲は夏暑い時期に低下して、秋になり涼しくなると徐々に復活していきます。食欲が戻るのは良いことですが、消化機能がついていけずに消化不良を起こしてしまうケースがあるのです。
夏の間に食事を減らしていると胃腸の働きが低下して思うように食べられなくなってしまいますので、夏のうちから日々食事のリズムを一定にしておくことが大切です。同じ時間帯に同じ量のゴハンをあげるようにすると良いでしょう。
もし食欲不振になっている場合は、1回に与える量を減らしてお腹を休めてあげることも大切です。
2.倦怠感・元気がない
秋バテになると、なんとなく猫の元気がなくなったように感じられます。だるそうにうずくまる姿が増えたり、隠れたまま出てこなかったりすることもあるでしょう。
朝晩の気温差などの気候の変化が体への負担となり、不調になる場合があります。
エアコンを使ったり毛布を置いたりして、猫自身が寒さや熱さを調節できるように室温や湿度を適切に管理することで予防ができます。
3.下痢・嘔吐
猫の腸の働きが悪くなると、水分の吸収や消化がうまくいかなくなることで、胃もたれや胸やけというような症状の悪化から、下痢や嘔吐を引き起こします。また、秋は換毛期があり抜け毛を飲み込む量が増えることも原因のひとつです。
下痢や嘔吐が続くと脱水症状を起こす危険もありますので、下痢や嘔吐が見られた場合は速やかに動物病院を受診してください。
脱水症状を防ぐためには、日々の水分補給が欠かせません。涼しくなってくると猫は水を飲まなくなるので、水飲み場を複数設置するなど、ちゃんと水を飲んでくれるような工夫をしましょう。飲水量の変化は尿トラブルにもつながる場合があります。
まとめ
夏から秋へと移り変わる時期には、人間と同様に猫にも様々な体の不調があらわれてしまうことがあります。
「秋バテ」と思われる状態の場合、夏バテとよく似た症状がみられますが、涼しい時期に起こるのが特徴です。
急に涼しくなることによる寒暖差や気圧の変化による自律神経の乱れ、夏から引きずってしまった疲れやストレス、胃腸の機能低下などが原因となって引き起こされます。
秋の体調不良を未然に防ぐには、室温・湿度の管理に気を配る、食餌の質を見直して一定にする、涼しくなってもきちんと水分補給ができるように環境を整える、というような対処が重要です。
もし愛猫に「秋バテのような状態かも?」と疑われる症状が見られた場合は、早めに獣医師に相談して診てもらいましょう。