猫を『バルコニー』に出さないほうがいい5つの理由 事故や脱走の原因に…

猫を『バルコニー』に出さないほうがいい5つの理由 事故や脱走の原因に…

窓から見える鳥や虫、車など動くものは猫にとって非常に興味深いものです。窓の外に興味津々の猫を見て、つい外に出してあげたくなることもありますよね。しかし、安易に猫を外に出すのは危険です。今回は、猫を「バルコニー」に出さないほうがいい理由について解説していきます。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫を「バルコニー」に出さない方がいい5つの理由

外に出ようとする猫

1.脱走の危険

猫をバルコニーに出すことで最も気を付けなければならないのが、脱走です。外に出て興奮し、道に飛び出したまま迷子になってしまう猫も少なくありません。

マンションなどの集合住宅であれば、隣の家に入るなど他人に迷惑をかけてしまうことも。

また、完全室内飼いの猫が外の世界で生きていくのは難しく、パニック状態に陥ってしまうことがあります。怖がって隠れてしまうとなかなか見つけることができません。

猫同士のケンカや事故にも巻き込まれやすく、最悪の場合死亡してしまう可能性もあるので注意しましょう。

2.怪我の危険

猫が2階以上のバルコニーから脱走してしまうと、誤って落下して怪我をしてしまう可能性があります。

猫は運動能力が高い動物ですが、意外とおっちょこちょいな一面もあります。我が家の猫たちも、高い所に登ろうとして登りそこねたり、キャットタワーから足を滑らせて落ちてしまったりすることがありました。

そのため手すりを歩いて足を滑らせる、鳥や虫を追いかけて手すりを飛び越えてしまうなど、着地態勢が取れないまま落下することで骨折や内臓破裂などの重症を負ってしまうケースもあるようです。

落下する高さによっては死に至ることもありますので、低層階だからといって安心はできません。

3.事故の危険

猫が慌てて外に飛び出して道路に出てしまうと、車や自転車にはねられてしまう事故が起きる可能性があります。

完全室内飼いの猫は、当然道路に車が走っていることを知りません。何が危険なものなのかを知らないので、私たちには想像できない行動を取ることがあるので非常に危険です。

4.病気の危険

猫が外に出ることで、ノミやダニ、寄生虫や感染症など病気にかかるリスクが高くなります。

さらに脱走してしまうと、例え予防薬を使用していたとしても、外の猫とケンカをして傷口から何らかの病気に感染する可能性もあるので安心はできません。

5.熱中症の危険

夏の暑い時期にバルコニーに出てしまうと、熱中症になる危険性があります。私たち人間でも、真夏の時期は数時間も日光を浴びていられませんよね。

猫は汗をかく場所が少なく、私たち以上に体温調節が苦手なのであっという間に体調を崩してしまいます。

猫が脱走しないように工夫をしよう

脱走対策のされたベランダと猫

猫をバルコニーに出さない、またはバルコニーから外に出られないように工夫をすることが大切です。

窓に脱走防止柵や格子を付けたり、バルコニーにはネットを張ったりすることで外に出ることを防ぐことができます。ネットに足が絡んでしまい宙吊りになる危険性があるので、ネットは簡便ですが注意が必要です。ネットの目の大きさが大きいと手足を突っ込んだ状態で抜けなくなる可能性があります。ネットの目の大きさは小さめを選んだ方がよいでしょう。

猫はわずかな隙間からも抜け出してしまうことがあるので、猫の通れる隙間をふせぐことがポイントです。

また、換気のためにバルコニーに通じる窓を開けておきたいときは、扉のように開閉できる脱走防止用のゲートを使用すると安心です。その際、器用によじ登って抜け出そうとする猫もいるので、天井までしっかりカバーしてくれるものを選びましょう。

どうしてもバルコニーに出たがる場合は、必ずハーネスとリードを使用しておくことで脱走を防止することができます。

まとめ

窓の外を見る猫

完全室内飼いの猫にとって外の世界に出ることは、多くの危険を伴う行為です。

一度バルコニーに出てしまうと、そこを自分の「縄張り」にしてしまい何度も出たがるようになってしまうこともあります。

バルコニーに出すのであれば、しっかりと脱走防止対策をしてからにしましょうね。

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