1.最後まで飼う覚悟があるか
猫の飼い主になりたいと検討しているならば、猫の寿命についてきちんと把握しておき、最後まで面倒を見切れるのかを考える必要があります。
完全室内飼いの猫の平均寿命は、近年の医療の発達によって15~16歳ほどにまで伸びています。この間、ご飯の用意やトイレ掃除というようなお世話、歯磨きやブラッシングなどの日々のお手入れ、遊びやスキンシップでのコミュニケーションなどを毎日行うのです。
また、猫がいると長期間家を空けられないため、旅行などの際は身近な人やペットシッターに預ける選択を取る場合もあるでしょう。
一時的な感情ではなく最後までしっかりと飼うことができるかを考え、家族がいる場合は全員の同意を得てからお迎えしましょう。
2.猫を飼える環境か
マンションやアパートなどの賃貸物件ではペットの飼育自体を禁止していたり、ペットOKの物件でも「1匹まで」など制約を設けている場合があります。
入居者同士のトラブルを防ぐ目的や、退去時のクリーニング費用の負担が大きくなることから、あらかじめ「ペット不可」にしているという物件もあります。そのため、猫を迎える前にその住居が「ペット可」かどうかを確認しておきましょう。
また、事前の確認を行うだけでなく猫を飼い始めてからも、他の入居者たちへの配慮や鳴き声・ニオイ対策などは怠らないようにする必要があります。
急な転勤や転居に伴って猫を飼い続けられなくなるケースもあるため、あらゆる可能性を考えて検討してください。
3.経済的に問題がないか
猫を飼育していくには、私たちが生きていくのと同様に様々な用途でお金がかかります。
- フード、おやつ
- トイレ用品
- お手入れ用品
- おもちゃ
- ワクチン接種
- 医療費
- 光熱費
この他にも、初期費用としてキャリーやケージ、キャットタワーの購入、お迎え後の避妊手術などの費用も必要となります。
猫を飼い始めると月に1万~数万円程度の出費があるほか、猫が高齢になっていくと介護費用や高額な治療費がプラスになるかもしれません。
自分や家族の収支がずっと一定ではないのを考慮したうえで、あらかじめ年間にかかる費用や平均寿命まで飼うとした場合の合計金額などを調査して判断しましょう。
4.万が一の場合に備える
猫を飼うのに必要な心構えをしっかりしていても、急な病気や事故に遭うなどして猫を飼い続けられなくなってしまう可能性はゼロとは言えません。
飼い主が先に亡くなってしまい保健所に行くしかなかったり、ご飯や水がなくなって衰弱してしまったりする猫もいます。万が一飼い主に何かあったとしても、猫が安心して暮らせるように備えることも大切です。
身近で猫を託せる関係性の方がいれば前もってお願いをしておくのも良いですし、「ペット後見」というサービスを活用するのも手です。
猫の終生飼育費用を遺し、飼えなくなった時に託す先や支援人を事前に決めておくことで、飼い主に万が一のことがあっても猫が新たな飼育先で保護して飼い続けることができます。
まとめ
今回は、猫の飼い主になるために絶対不可欠な「4つの心構え」を解説しました。
猫を飼うと、生活リズムや優先順位がガラッと変わり、自分の思い通りに動けないことも多いので、忍耐力が試されることもあるでしょう。また、鳴き声やニオイ対策など、近隣の方とのトラブルにならないような配慮も必要です。
大変なことがあっても最後まで飼い続ける覚悟を持ち、住環境や経済面、万が一への備えなどもしっかり考えてから猫を迎えましょう。
ひとつの命を預かり育てる責任を忘れずにいれば、猫は飼い主のことを心から信頼して幸せに暮らし続けられるはずです。