猫の『鼻が乾いている』のはおかしい?考えられる5つの理由 そもそもなぜいつも湿っているの?

猫の『鼻が乾いている』のはおかしい?考えられる5つの理由 そもそもなぜいつも湿っているの?

「猫の鼻がいつも湿っている」それが当たり前だと思っている飼い主さんは多いのではないでしょうか?しかしある日突然鼻が乾いていることに気づいたら、心配になりますよね。そこで今回は、猫の鼻が乾く理由5つと常に猫の鼻が湿っているのはなぜなのか、詳しく解説します。猫の飼い主さん必見の内容です。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

猫の鼻が乾く理由5つ

猫の鼻

1.寝起きだから

猫は一日の大半を昼寝をしながら過ごす生き物ですが、寝ている間は代謝が緩やかになり、鼻から出る湿った粘液の量も少なくなるので、乾燥しがちになります。

また寝ているときは、「舐める」といった猫自身の動きも少ないため、鼻が乾燥しやすい状況になるのです。

したがって猫が熟睡から目覚めた直後は、鼻が乾いていることがよくあります。寝ている間に鼻の湿り気が失われてしまうため、寝起きの最初の数時間は鼻が乾燥してしまうのですね。

特に夜間に長時間熟睡していた場合は、朝起きた時に「鼻がかなり乾いている」という状況はめずらしくありません。

寝起きで一時的に鼻が乾いていたとしても、活動を始めれば自然と湿度が戻るので、特に心配する必要はありません。

2.乾燥している環境だから

周囲の環境が乾燥している場合、猫の鼻もそれの影響を受ける可能性があります。

というのも人も冬になると髪や肌が乾燥するように、猫も冬といった乾燥しがちな環境では鼻や肉球が乾燥するのです。

とくに暖房器具を使用していると、室内の湿度が低い状態が続き、猫の鼻は乾燥しがちに。乾燥した空気は鼻を乾燥させ、それが猫の鼻が渇く要因となります。

3.健康に問題があるから

一時的に鼻が乾いていても大きな問題はありませんが、長期間乾いた状態が続く場合は、何らかの健康上の異常が原因となっている可能性があります。

そのためほかに症状が見られるときや、乾燥がひどく鼻がひび割れて赤くなったり、出血したりしているときは、早めに獣医師に相談しましょう。

4.高齢だから

猫の鼻が乾燥する原因には、年齢が関係していることがあります。高齢になると猫の体のさまざまな部分に変化があらわれますが、それは鼻とて同じことです。

たとえば老化により皮膚や粘膜の水分保持能力が低下し、鼻の表面が乾燥しやすくなったり、代謝の低下により皮膚の健康状態が悪化し、鼻の湿り具合が減少したり。

人も年を重ねるごとにお肌の乾燥が気になりますが、それと同じ原理で猫の鼻も乾燥しがちになります。

さらに高齢の猫の場合は、活動量が低下し睡眠時間が増加する傾向があるため、慢性的に鼻の湿り具合が少ないことも多いのです。

5.個性だから

猫の鼻が乾燥する理由はさまざまですが、個性もそのひとつです。

猫は個体ごとにそれぞれ特徴や性格を持っており、鼻の湿り具合も個体差によって異なることがあります。つまり「乾燥肌」ということ。

個体差による乾燥の場合、健康上の問題を引き起こすことはほとんどありません。

しかし乾燥がひどい場合にひび割れなどが生じたときは、ワセリンや保湿クリームを使用したり、加湿器を使って湿度を保ってあげるなどの工夫が必要です。

そもそもなんで猫の鼻は湿っている?

花のにおいをかぐ猫

猫の鼻が湿っているのは、「におい分子」をキャッチしやすくしているためです。

視覚が弱い猫は、鼻が自然界で生きるための重要な器官のひとつとなります。猫の鼻はにおいを感知し、周囲環境の情報を収集するのに役立つ役割を果たしているのです。

そのため基本的に猫の鼻は常時冷たく湿っており、乾燥が続けば何らかの変化がある可能性を示していると推測できます。

まとめ

鼻チョンされる猫

猫の鼻が乾いている理由は今回紹介したようなさまざまな理由が考えられますが、一般的には環境の影響や生理的特性によるものが要因です。

そのため鼻が乾燥しているからといって、それが命に関わるなにかであったり、絶対に病気であったりということはありません。

ただ異様な乾燥やほかの症状があれば獣医師による診察も必要となるので、飼い主は猫の鼻の湿り具合を定期的にチェックし、なにかあれば早めに相談してみましょう。

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