1.しっぽの向き・動き
猫は、しっぽの向きや動きによって様々な感情を表現しています。相手とのコミュニケーションを取るために、しっぽは大切な役割を果たしているのです。
猫がしっぽの向きや動きで表しているキモチは、以下の通りです。
- ピンとまっすぐ上向き = 機嫌が良い、好意的
- 激しく振る、床に打ち付ける = 不機嫌、攻撃的
- 毛が逆立ち太くなっている = 威嚇、恐怖心
- だらんと垂れ下がっている = 落ち込み、体調不良
- 先端を揺らす = 考え事をしている、呼びかけヘの返事
愛猫の気持ちを知りたい時はしっぽに着目して見てみると、愛猫の意外なホンネが見えてくるかもしれません。
ネガティブな気持ちになっていそうな時は、敢えてそっとしておくことも必要です。
2.耳の向きや角度
しっぽと同じように、猫の感情表現のツールになっているのが「耳」です。
猫の耳は、左右それぞれ180度回転させることができ、その時々の気持ちによって様々な向きに動きます。
力まずまっすぐな向きの時は穏やかな状態、ぺたんと耳を閉じるように伏せる時は驚きや恐怖を感じている状態、耳を横に反る(イカ耳)時は威嚇や怒りの気持ちをを強く感じている状態です。
また、リラックスしている時にもイカ耳とよく似た角度になることがありますが、表情が柔らかいのですぐに見分けられるでしょう。
言葉を話せない猫にとって、耳は口よりも本音が見えるパーツなのです。
3.スリスリしてくる
帰宅時やお風呂上がりなど、愛猫が足元にスリスリしてきてくれることがあります。
一見すると(甘えているのかな?)と思いますが、猫のスリスリは甘える気持ちを表す他に、臭腺をこすりつけることで自分のにおいを付けるマーキングの意味合いもあるのです。
猫は縄張り意識が強い動物なので、飼い主を自分のものだと主張して縄張りを守ろうとします。自分のにおいがついていると安心できるようで、飼い主以外にも来客や家の中の家具・柱などにスリスリする場合もあるでしょう。
スリスリは、おねだりやアピールといった目的でも使われることがあります。あまりの可愛さに何でもしてあげたくなる飼い主心理をうまく利用しているな…と感じさせられますね。
4.ゴロゴロと喉を鳴らす
猫が飼い主に撫でられている時などに喉から発するゴロゴロ音。一般的にはリラックスや甘えている時に出るイメージですが、実はゴロゴロには3つの種類があります。
- 中低音のゴロゴロ(リラックス、甘え、幸福感)
- 低音で粗めのゴロゴロ(ストレス、不安、緊張感)
- 高音のゴロゴロ(要求)
ゴロゴロの音の高さによって、それぞれ意味合いが異なるのです。
飼い主と触れ合っている時は中低音のゴロゴロを聞くことが多いと思いますが、爪切りなど猫が苦手なお手入れをする時や病院に行った時などは、気持ちを落ち着かせようと低くて粗めの音を発します。
なお、愛猫から高めで切迫したようなゴロゴロが聞こえる場合は、「ご飯がほしい」「遊んでほしい」といったおねだりによるものです。
まとめ
今回は、「猫のホンネ」が見えてくる体のサインや行動を4つご紹介しました。
猫は人間のように言葉で気持ちを伝えられません。しかしその代わりに、耳やしっぽ等の体の一部を使ったりスリスリやゴロゴロといった行動を見せたりすることで感情を表し、コミュニケーションをはかろうとしてくれています。
また、同じ行動でも、その時のシチュエーションや猫の表情の違いなどで意味合いが変わることも。
そのため、なにかサインを目にした際には、愛猫をよく観察して、正しく気持ちを読み取ってあげましょう。