1.シンガプーラ
シンガプーラは、純血種の猫の中でも最小と言われている猫です。小柄な体に大きな瞳と大ぶりな耳をもつため「小さな妖精」と呼ばれることもあります。
シンガプーラの原産国は、シンガポール。気温の温かい国であることから、被毛は一重構造の「シングルコート」です。
二重構造のダブルコートに比べて、シングルコートは抜け毛が少なめなので、他の猫種と比べると抜け毛の悩みは少なくてすみそうです。
お手入れとして、週に2~3回ブラッシングをしてあげましょう。
2.シャム猫
シャム猫は、サファイアブルーの美しい瞳をもち、骨格やしっぽが細く、全体的にスリムでスタイリッシュです。
光沢のある被毛は一見、抜け毛が多そうと思う人もいるようですが、シャム猫はシングルコートの短毛種。お手入れもそれほど大変ではありません。
週に1回を目安として、ラバーブラシなどでお世話をしてあげましょう。
3.オリエンタルショートヘア
シャム猫をルーツにもつオリエンタルショートヘアも、「毛が抜けにくい」と言われている猫種です。
頭の形や体形はシャム猫に似ていますが、毛色と模様は多種多様。むしろ毛色で「シャム猫」と「オリエンタルショートヘア」と分けられている、という感じでしょう。
スキンシップがてらブラッシングしてあげましょう。
4.ボンベイ
全身ブラックで金銅色の瞳を持ち、まるでクロヒョウのような容姿をもつボンベイ。アメリカンショートヘアやバーミーズの交配で誕生した猫種です。
ボンベイは上毛と下毛のダブルコートですが、短毛種なのでそこまで抜け毛は目立たないといわれています。
また、猫の毛は毛の色で抜けやすさが異なり、毛が抜けやすいのは白っぽい猫。ボンベイは黒色の短毛種で毛量も多すぎないため、毛が抜けにくいと言われているのでしょう。
5.スフィンクス
毛のない「ヘアレスキャット」として知られるスフィンクス。正確には無毛というより、体毛が非常に短いだけで、体の表面には産毛が見られます。
パッと見た印象は皮膚だけに見えて「宇宙人みたい」と言われるように、映画「ET」のキャラクターのモデルになったとう話もあるくらいです。
毛がないように見えるほどのスフィンクスは、ブラッシングも不要です。固くしぼった蒸しタオルで皮脂をふいてあげるていどなので、抜け毛を気にしなくて済む猫種といえそうです。
6.ドンスコイ
スフィンクスに容姿が似ているドンスコイも、ほとんど毛が生えない猫種です。
被毛のパターンには4種類あり、成長とともに毛が抜ける「フロッグド」、頭の一部が無毛で誕生し、生後1年間で毛が生えたるもののその毛は抜け落ちるという「ベロア」、毛量が少なく毛も抜けない「ブラッシュ」と、毛をもたずに生まれてそのまま生えることがない「ラバーボールド」です。
抜け毛に悩まされることのないドンスコイですが、スフィンクスと違って日本で入手するのは難しいでしょう。
7.ベンガル猫
ヒョウ柄が野生的でワイルドなベンガル猫は、短毛のシングルコートです。
スフィンクスやドンスコイなどの「ヘアレス」の猫種ほど抜け毛がないというわけにはいきませんが、フワフワの被毛をまとっているわりに抜け毛が少ない、といわれています。
ブラッシングは、3日に1度程度は行うことが求められます。ラバーブラシで抜けている毛を取り除き、獣用ブラシでつやを出すイメージです。
8.バーミーズ
ミャンマーが原産国となるバーミーズは、シングルコートの短毛種。比較的抜け毛も少なく、毛質もサテンのゆになめらかなため毛玉もできにくい猫種です。
バーミーズの被毛は美しくつややかであるだけに、健康状態があらわになりやすいといわれています。そのため、ボディチェックやコミュニケーションの意味も込めて、1日1回は軽くブラッシングをしてあげましょう。
まとめ
抜け毛が少ないと言われる猫種は「ヘアレスキャット」と呼ばれる毛のない猫や、シングルコートで短毛種が多いようです。しかし例外もあり、ブリティッシュショートヘアは短毛種ですが、毛量が多いため抜け毛も多いといわれています。
また、マンチカンも抜けが少ないとされていますが、それは短毛種のマンチカンに限ります。長毛種のマンチカンは抜け毛が多いのです。
さらに、長毛種でもメインクーンはシングルコートなので、わりと抜け毛が少なめと言われることもあります。しかし、その他の長毛種と比較してのことなので、決して抜け毛が少ないわけではありません。体も大きく毛の量も多いため、抜け毛の量もそれなりにあります。
今回解説した9種を含め、いくら「あまり毛が抜けない」と言われている品種でも、春と夏の換毛期には抜けが増えます。猫の健康のためにも、ブラッシングは定期的に行いましょう。