猫との『ふれあいタイム』に取り入れたい健康チェック法!スキンシップ中に見るべきポイント5つ

猫との『ふれあいタイム』に取り入れたい健康チェック法!スキンシップ中に見るべきポイント5つ

愛猫とのスキンシップの時間を楽しむ飼い主さんは多いと思いますが、実は健康状態をチェックする良いタイミングでもあるのです。今回は、愛猫の健康を守るために取り入れたいチェック方法と確認するポイントを5つ紹介します。ぜひ日々のルーティンに入れてみてくださいね。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

1.被毛や皮膚に異常がないか

ブラッシングされる猫

ブラッシングをする時や撫でるなどのスキンシップをはかる際には、被毛や皮膚に異変がないか確認しましょう。

被毛や皮膚の異常には以下のようなものがあります。

  • 毛艶がなくなっている
  • 皮膚に赤みがある
  • 皮膚や被毛が脂っぽい
  • 毛割れしている
  • 脱毛してしまっている

これらの症状は皮膚に炎症が起こっている場合や、毛づくろいがきちんとできていない、栄養不足、アレルギー症状などの原因が隠れている可能性があるため獣医師に相談しましょう。

2.お腹に異変がないか

お腹を触られる猫

猫にスキンシップをはかりながら、お腹が不自然に膨らんでいないか、しこりができていないか、声を上げて嫌がる部分があるかといった点を確認しましょう。

お腹の不自然な膨らみ(張り)やしこりがある場合は、

  • 便秘
  • 腫瘍
  • 膀胱炎
  • 寄生虫感染
  • 子宮蓄膿症
  • FIP

というような病気が潜んでいる可能性があります。

そして、悲鳴を上げるほど嫌がる部分があるようなら痛みを感じているのかもしれません。様子見していると悪化する懸念があるので、少しでも異変を感じたらすぐに病院を受診してください。

お腹は弱い部分なので触られるのを嫌がる子も多いですが、健康をチェックするためには子猫のうちから慣らしておきましょう。

3.耳に汚れがついていないか、熱くなっていないか

耳の中を見られる猫

猫の顔周りに触れる時には耳もセットで触れるようにして、汚れの有無や健康状態を確認しましょう。

耳の中に汚れが溜まっていないか見るほかにも、黒い粒のような耳ダニがついていないか、嫌なにおいがしないか、耳が熱くなっていないかといった異変を確認する意味合いもあります。

耳が臭い、汚れの量が明らかに多いといった異常が見られる時は、耳ダニの寄生や外耳炎など耳の病気になっているかもしれません。

そして、耳を触ってみて熱く感じたり赤みを帯びているようであれば、何らかの原因で発熱している可能性があります。

些細なことでも、耳の異変が見られた時には速やかに獣医師に診てもらうと安心です。

4.口の中に炎症がないか

大あくびする猫

歯磨きの時など口に触れる際に口内の炎症、嫌なにおい、歯石の付着がないか確認しておくのも大切なポイントです。

口周りを触られることに馴れていない猫であればあくびをした時にチェックしてみましょう。

猫の奥歯(臼歯)には歯石がつきやすく、3歳以上の猫のおよそ8割が歯周病になると言われています。歯周病になると歯茎が赤く炎症を起こして、歯肉から出血をすることも。

強い痛みから食事が取れなくなるなど健康状態に悪影響を及ぼすため、日頃からしっかり口内チェックとデンタルケアをしましょう。

5.脱水していないか

水道から水を飲む猫

猫は砂漠地帯出身の動物で、あまり水を飲まなくても脱水しないような水分代謝ができることが特徴ですが、水を飲む量が少ないと脱水症状を引き起こしてしまいます。

そこで、猫が脱水を起こしていないか、猫を撫でながら首の後ろをつまんでチェックをしましょう。つまんでみて1秒程度ですぐに元に戻れば正常、なかなか戻らない場合は脱水状態、重度の脱水だとつまんだ状態のまま戻りません。

猫の脱水は膀胱炎や腎臓の病気、尿路結石といった泌尿器系のトラブルにつながります。

熱中症や腎臓病、糖尿病といった病気が原因で脱水している可能性も考えられるので、少しでも皮膚の戻りが遅い場合は動物病院を受診してください。

まとめ

撫でられる猫

愛猫とのスキンシップは飼い主にとって癒しの時間であるとともに、愛猫の健康をチェックできる良い機会でもあります。

今回は5つのチェックポイントに絞ってお伝えしましたが、スキンシップだけでなくブラッシングや爪切り、歯磨きなどのお手入れをしながら、全身くまなく確認してあげると愛猫の変化に気づきやすくなるでしょう。

ぜひ、猫とのふれあいタイム中の健康チェックを習慣づけて、愛猫の元気をサポートしていきましょう。

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