猫に「カーネーション」は絶対NGだった!危険な理由と誤飲した場合の症状

猫に「カーネーション」は絶対NGだった!危険な理由と誤飲した場合の症状

カーネーションは、ピンクや白色など色鮮やかな花を咲かせるナデシコ科の植物です。ご存じの通り、母の日に贈る花としても人気が高いです。実はこのカーネーションは、猫にとって危険な花。今回はその危険性について解説します。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫に「カーネーション」は絶対NG!

カーネーション

「母の日」が近くなると、花屋さんにはカーネーションが見られるようになります。かつてほどではありませんが、最近は色の種類も増え、母の日以外でもいまだ人気があるお花のようです。

しかしこの花は、猫にとってはいささか問題があります。実は、猫にとってカーネーションは、危険度が高い花のひとつなのです。

猫は、毒物だけでなく病気治療のための薬の代謝も犬に比較すると苦手です。これは、グルクロン酸抱合ができないためと言われています。そのため、花や植物に含まれる毒となる成分を分解する能力も低いのです。誤って摂取してしまうと中毒などを引き起こしてしまいます。

カーネーションに限らず、大半の花や植物は、猫にとって有害である場合が少なくありません。飼い主さんがしっかり危機管理してあげましょう。

「カーネーション」を誤飲した場合の症状

ぐったりしている猫

猫がカーネーションを誤飲すると、以下のような中毒症状が見られます。

  • 嘔吐
  • 下痢
  • 食欲不振

場合によっては、その他の体調不良も引き起こす可能性があります。また、誤飲だけでなく、カーネーションに接触するだけでも皮膚炎を引き起こす懸念があります。

猫がカーネーションと接触した疑いがあるときは、上記のような異常が起きていないか観察してあげましょう。いつもと猫の様子が違うなど違和感がある場合は、早めに動物病院に相談されることを推奨します。

愛猫が「カーネーション」を誤飲してしまったときの対応

猫と獣医師と相談する飼い主

万が一、愛猫がカーネーションを誤飲してしまった場合は、直ちに動物病院に相談しましょう。

猫への危険性は、誤飲した量や猫の状態などによって左右されますが、専門知識を持たない飼い主さんが勝手に判断するのは危険です。

基本的には、猫が花や植物を食べたと判明した段階で動物病院に連れて行くスタンスでいることをおすすめします。早期対応であるほど、猫が重篤な状態に陥ることを回避しやすくなります。逆に言えば、放置することで手遅れになるリスクも想定されるということです。

深夜帯であっても、急患を受け入れてくれる動物病院もあります。事前に最寄りの緊急動物病院の位置や深夜の受け入れ状況等を把握しておくと安心です。

「カーネーション」を誤飲させないために

花が置いてある部屋で過ごす猫

猫にカーネーションを誤飲させないためには、飼い主さんの方で徹底的に管理することが大切です。

できれば、猫の生活圏内にカーネーションなど植物や花を持ち込まないのが理想です。もしくは、猫が入れない部屋にだけカーネーションを飾るなど、直接猫がカーネーションと接触できないような対策を講じましょう。

また近年では、本物そっくりのフェイクフラワーなども販売されているので、そちらを飾るのもオススメです。

まとめ

猫とカーネーション

「カーネーション」は、色鮮やかで可愛い花を咲かせるため、「母の日」等プレゼントとしても人気が高いです。

しかし、猫にとっては有害な一面も併せ持っているため注意が必要です。誤って猫が口にしてしまった場合は早急に動物病院を診察することを推奨します。

加えて、普段から猫がカーネーションに近づけないよう対策を講じておくことも重要です。可能であれば、猫がいる部屋に持ち込まないのがベストです。

今回の記事を参考に、猫がカーネーションを誤飲しないよう気を付けてあげてください。

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