愛猫を『動物病院』に連れていく前にしたい準備5つ スムーズな受診は猫の負担軽減にも!

愛猫を『動物病院』に連れていく前にしたい準備5つ スムーズな受診は猫の負担軽減にも!

動物病院への通院は、ある意味一大イベントですよね。慌てず騒がず、愛猫にも負担がかからないようにスムーズに診察を受けるためには、事前の準備が非常に重要です。そこで今回は、愛猫を「動物病院」に連れていく前にしたい準備について解説します。

SupervisorImage

記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

愛猫を「動物病院」に連れていく前にしたい準備

診察を受ける猫

猫は環境の変化が苦手な動物です。そのため、動物病院への通院も、何となく空気を察しているからこそ猫にとってはストレスになってしまうことがあります。

とはいえ、怪我や病気になってしまった場合には、連れていかないわけにもいきません。

そこで、今回は少しでも愛猫の負担を減らせるように、「動物病院」に連れていく前にしたい準備について解説します。

猫を最近お迎えしたばかりでまだ動物病院に連れていくことに慣れていないという方はぜひ参考にしてくださいね。

1.事前予約の必要性や空いている時間帯の把握

完全予約制となっている病院では、事前予約が必要になります。来院予定のある病院がどのようなシステムを導入しているのか、前もって確認しておきましょう。

予約制ではない病院の場合は、さりげなく空いている時間帯をリサーチしておくと良いでしょう。

たとえば、ワクチン接種などで来院した際に、直接スタッフに聞いてみてください。比較的スムーズに通してもらえる曜日や時間帯などを教えてくれるはずです。

もちろん、当日電話で問い合わせても大丈夫です。予想外の混み方をするケースもあるので、そのほうが確実な情報が得られるでしょう。

電話での問い合わせの際に、あまり長くなってしまうと他の方の受付の妨げになってしまう場合もあるため、確認したいことをまとめておくなどしておくと良いと思います。

2.急を要する場合は事前に連絡を

例えば、おもちゃの誤飲や中毒症状が疑わしいケースなど急を要する場合は、事前にその旨を動物病院に伝えておくことをおすすめします。

動物病院へ連絡する際は、以下の内容を伝えましょう。

  • いつ何を飲んだのか(おもちゃの形状まで詳細に)
  • 誤飲した食べ物や飲み物(洗剤など)の種類は何か
  • 今現在の病状(嘔吐の有無や呼吸の様子など)

これらの情報により、取り急ぎ今出来ることの指示を仰ぐことができますし、病院側も必要と思しき処置や手術の必要性などを検討することができるため、病院に到着してからの動きがよりスムーズになります。

結果として愛猫の早期救命に繋がるので、慌てずに深呼吸をしてから電話をしてください。

尚、洗剤や調味料などを飲んでしまった際は、必ず現物を持参してください。原材料が分かることにより、具体的な中毒を割り出すことができます。

3.病状のメモや動画の準備

撮影される猫

猫は自分の言葉で病状を伝えることができません。さらに不調を隠す傾向にあるので、いざ到着した時には落ち着いていることもしばしば。そのため、飼い主さんによる代弁が必須になります。

病院では、診察前に問診や聞き取りがあると思いますが、動揺していると上手く伝えられないこともありますよね。そこで役に立つのがメモや動画なのです。

特に咳やけいれんなどの特殊な症状がある場合は、言葉よりも映像のほうが正確に伝わります。これらの症状がある場合は、動画を残しておきましょう。

メモを作成する際は、以下のような項目を参考にしてみてください。

  • いつから症状が出始めたか
  • 症状が出る条件はありそうか
  • 経過はどうか(悪化の有無など)

尚、メモに関しては、スマホなどデジタル媒体への入力よりも紙媒体がおすすめです。そのままカルテに貼り付けることができるので、病院側も書き写す手間が省けます。自分の手元にも残しておきたい場合は、そのメモをスマホで撮影してデータ保存しておきましょう。

4.既往歴などの記録を持参する(転院の場合)

以前通っていた病院から別の病院へ転院する場合、事前にカルテのコピーが準備できないこともありますよね。

そういう場合に備え、お手製の診療記録を作成しておくことをおすすめします。ワクチン接種も含めて愛猫が通院した際は、記録をつけるようにしてみてください。

具体的には、日付・診療内容・処方された薬・血液検査の結果などの情報を記載します。新しい病院に行く際は、既往歴として提出すると非常に役立ちます。

ちなみに、記録自体はスマホやPCで保管して良いですが、来院時は印刷したものを持ち込むようにしてください。

5.愛猫を洗濯ネットに入れる

動物病院は他の動物達の鳴き声や、様々な機械音などの『音』で溢れた環境です。聴覚が優れている猫にとっては苦痛を覚えたり、パニックになりやすい場所といえます。

通院時の様子が予測不能なケースや、過去に暴れてしまった経験のある猫の場合は『洗濯ネット』に入れた状態でキャリーケースに入れると良いでしょう。診察台にあげる際も、ネットごと乗せることで、脱走防止としても役立ちます。

これは、『猫は狭い場所を好み安心する』という習性を活かしたものです。特に、爪がかかりにくい、ツルツルとした素材がおすすめです。

ちなみに、いつもおとなしく通院できる猫の場合はネットは使用する必要はなく、通常通りの来院スタイルでOKです。いつもとは異なる急な変更は、かえって猫の警戒心を煽ってしまう可能性があり逆効果です。

まとめ

病院で受付する猫

今回は、愛猫を「動物病院」に連れていく前にしたい準備について解説いたしました。

これらの準備をしておくことで、次のようなメリットが生まれます。

  • 空いている時間帯を選びやすくなる
  • 問診がスムーズになる
  • 準備をする過程で飼い主さんが冷静になる
  • 病院側が必要な情報を得られやすくなる
  • 何よりも愛猫への負担が軽減される

愛猫にとっても飼い主さんにとっても、ストレスや緊張が起こりがちな「動物病院」への通院。だからこそしっかりと準備することで余計な負担を減らし、スムーズな受診に繋げられるようにしておきたいですね。

スポンサーリンク