猫が『ひんぱんにかかってしまう病気や症状』5選 症状や原因、予防法も解説

猫が『ひんぱんにかかってしまう病気や症状』5選 症状や原因、予防法も解説

ヒトが風邪を引くように、猫も病気にかかります。年齢や性別によってもかかりやすい病気は違うため、飼い主さんは愛猫がどんな病気にかかりやすいかを事前に知っておくようにしましょう。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

1.下痢・嘔吐

.嘔吐寸前の猫

下痢や嘔吐などの消化器系の疾患は、猫によく見られる症状のひとつで、消化不良や食中毒、感染症、腫瘍やストレスなどさまざまな原因で発生します。

とくに子猫は免疫力が未熟なため病気になりやすく、下痢や嘔吐が続くと深刻な状況におちいることもあるため、注意が必要です。

下痢や嘔吐にはさまざまな原因があるため、完全に防ぐのはむずかしいかもしれませんが、飼い主さんの気配りひとつで、ある程度の予防はできます。

栄養バランスのとれたフードの選択、定期的な健康診断、愛猫のストレスをためない工夫をするなど、愛猫が健康な生活をおくれるようにサポートしてあげましょう。

2.膀胱炎

.トイレに入るのを嫌がる猫

膀胱炎とは、膀胱に炎症が起きる病気で、トイレに何度も入る、トイレ以外でおしっこをする、おしっこの色やにおいがいつもと違うなどの症状があらわれます。

ストレスや肥満、細菌感染などが主な原因とされていますが、原因不明であることも少なくありません。膀胱炎は、放置してしまうと腎臓の疾患につながる可能性もあるため、早急な対策が必要です。

性別に関わらず発症する病気なため、飼い主さんは愛猫のトイレの様子に異変を感じたら、すぐに動物病院を受診してください。

3.尿路結石

.病院で診察を受ける猫

尿路結石とは、膀胱や尿道内に結石ができる病気です。性別に関わらず発症する可能性はありますが、オス猫の方がより多く見られます。

尿路結石は、おしっこが出にくくなるばかりか、場合によっては尿道を完全にふさいでしまい、わずか数日で命を落としてしまう可能性さえある危険な病気です。

主な症状には、排尿時に苦しそうに鳴く、粗相する、血尿などが一般的ですので、愛猫にこれらの症状が見られたら一刻も早く動物病院へ連れて行くようにしてください。

なお結石は、ミネラルバランスを配慮した食事を与えたり、水をたくさん飲ませてあげることである程度予防できます。飼い主さんは愛猫の食事や水分補給に配慮して、尿路結石を予防しましょう。

4.慢性腎臓病

.食欲がない猫

猫の慢性腎臓病は、腎臓の機能が徐々に低下する病気で、年齢が上がるにつれて発症リスクが高まります。

加齢や遺伝、食生活、飲水量の少なさなどが原因とされていますが、まだまだ不明な点が多いのも事実です。主な症状としては、多飲多尿、食欲不振、体重減少などが挙げられます。

腎臓の組織は、一度破壊されると元に戻ることはないため、若い頃から腎臓に負担をかけないような対策が必要です。

ウエットフードを積極的に与える、水飲み場を増やす、ストレスをかけないなど、飼い主さんは愛猫の健康を守るためにも、早いうちから対策を始めてみてください。

5.歯周病

歯磨きをしてもらう猫

猫の歯周病は、歯と歯茎を支える組織の炎症や感染により起こる病気です。

口臭や食欲不振、歯肉の腫れや・赤みなどが見られ、最終的には歯が抜けてしまうこともあります。細菌の温床となる歯垢の沈着が主な原因で、適切な口腔ケアがされていない場合に歯周病になりやすいです。

小さいうちから歯磨きする習慣をつけることで、大切な歯を守ることができます。まずは口元に触る練習から始めて、できれば毎日、少なくとも2〜3日に1度は歯磨きをする習慣をつけましょう。

まとめ

術後服を着た猫

猫がかかりやすい病気にはさまざまなものがありますが、適切な予防と早期発見で、重症化を防ぐことが可能です。

消化器系の病気、泌尿器系の病気、口腔内の病気、それぞれの病気にあった予防法を実践し、飼い主さんは愛猫の健康を守ってあげてくださいね。

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