「トラックごと盗まれた猫を探せ!」人々が団結して捜索、無事猫を取り返す 米国

「トラックごと盗まれた猫を探せ!」人々が団結して捜索、無事猫を取り返す 米国

冬の嵐が迫るなか、トラックに乗ったまま盗まれた愛猫…SNS上で知った地域の人々が、協力して捜索に当たってくれました。やがて猫は見つかり、無事に自宅へ戻ることができたのです。

車とともに愛猫が盗まれた!

自宅でくつろぐシャム猫

画像はイメージです

2024年2月28日、米国カリフォルニア州に住むSusie Heffernanさん(70歳)は、自家用トラックの車内に愛猫Dundee(8歳・シャム猫)を残したまま、店に走り込みました。冬の嵐がやって来る前に、ペットたちのフードを買いだめしようと考えたのです。

数分後に戻ってくると、トラックが消えているではありませんか!ケージに入ったまま助手席にいたDundeeの姿も見えません。

「ふだん車内にペットを残しておくことはないのです。でもそのときは猫を獣医に連れて行ったところで、外はすごく寒かったの。すぐに戻ってくれば車内に残しても安全だと思いました。もちろんドアはロックしましたよ。まさか車ごと消えてしまうなんて、考えもしませんでした」

トラックが盗まれたのはもちろんショックでしたが、2018年に野良だったところを保護して以来、ずっとかわいがってきたDundeeがいなくなったのは、さらに衝撃的でした。

彼女は店内に戻って警察へ通報しました。隣の店の前に設置された監視カメラには、灰色の車から降りた人物が彼女のトラック内に入り込み、そのまま乗り去る様子が映っていました。警察はただちに捜査を開始しました。

地域の人々が団結して捜索に

スマートフォンを使う人々の手

画像はイメージです

彼女が投稿したFacebook上でこの事件を知った地域の人々は、さっそく猫の捜索を始めてくれました。

近所に住むCC CurtisさんとパートナーのTaraさんは次のように話しています。

「すぐに車で地域を巡回して探しました。ケージやトラックが放置されていないか見回ったのです」

その日の午後には、合計6人ほどの隣人たちが捜索に参加しました。Dundeeには甲状腺の病気があって、毎日投薬が必要です。知らせを受けて、地元で猫の保護団体を運営するPamela Bezleyさんも猫探しに加わってくれました。

近隣住民だけではありません。Facebookで事件を知った人々も協力してくれました。情報はどんどん拡散し、見ず知らずの人まで捜索活動に加わったのです。

Susieさんの元には、励ましのメッセージが数多く寄せられました。なかには地元の新聞にDundeeの記事を掲載してくれた人もいました。

「まったく知らない人たちから温かい支援を受け、驚いています」というSusieさん。人々は、猫の無事を願って報奨金の寄付まで申し出てくれました。1,000ドル(約15万円)出すという男性もいましたが、彼女は泥棒が調子に乗ってさらにお金を要求することを恐れて、半額の500ドルに抑えることにしました。

トラックを発見したものの…

山火事で木が燃える様子

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翌日、警察は盗難現場から約40キロ離れた場所でトラックを発見しました。しかし、Dundeeは見当たりません。車内はかなり荒らされて鍵も壊され、Dundeeの薬はダッシュボードに残されていました。

「何とかして早く猫を見つけないと」と心配するSusieさん。

Susieさんの身に降りかかった災難は、今回だけではありませんでした。実はDundeeを保護した数週間後にこの地域で大きな山火事があり、彼女の家や納屋、広大な土地も丸焼けになってしまいました。

4匹の飼い猫のうちの3匹と馬、ヤギ、2匹のアルパカと2頭の犬は、無事に救い出すことができましたが、飼い猫のうち1匹は焼け死んでしまいました。

「これまで数々の災害を経験してきたこの地域には、困ったときに協力して助け合う精神があるのです」

その後4日間、大きな嵐がやって来るという予報にもかかわらず、みんなは必死でDundeeを探し続けました。

無事自宅に戻った愛猫

車の助手席に座る猫

画像はイメージです

そしてついに「匿名にしてくれるならDundeeを返却する」という連絡があったのです。Susieさんは詳細について尋ねないことを約束してその人物に会い、報奨金(500ドルに加えてさらに100ドルも)を払ってDundeeを取り戻しました。

この人物が犯人なのかどうかはわかりません。しかしSNS上で多くの人が「猫を返して」と強く訴え、報奨金を提案したために、連絡してきたものと思われます。

「愛猫を取り戻すことができて、幸せです。地域のみなさんには感謝でいっぱいです。祈りが天に届きました」というSusieさんです。

体重が45グラムも減ってしまったDundeeですが、自宅に戻ってうれしそうです。しばらくたつと、落ち着いた様子を見せるようになりました。ずっと心配して落ち込んでいた同居犬も、Dundeeの姿を見ると跳びはねて喜んでいたとか。

「猫はゴロゴロ喉を鳴らしています。すばらしいことです」というのは、捜索に尽力したCC Curtisさん。

「やっと普通の生活に戻れました。それにしてもこの4日間は、本当に長く苦しい時間でしたね」と振り返るSusieさんです。

出典:A truck was stolen with her cat inside. Neighbors mobilized to find him.

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