猫の「利き手」にまつわるトリビア
人間に利き手があるように、猫にも「利き手」が存在するのでしょうか。
人間の場合は右利きが多いですが、猫の場合も「利き手」に関して、何か性別に関係するような特徴があるのでしょうか。
そこで今回は、猫の「利き手」にまつわるトリビアをいくつか紹介いたします。ぜひ愛猫の利き手を確認してみてくださいね。あくまでも一説ですが、もしかしたら該当することもあるかもしれません。
1.猫にも「利き手」がある!
人間同様、猫にも「利き手」があるのは本当です。
実際に猫と暮らしている方は、以下のような愛猫の行動を注意深く観察してみてください。
- トイレの際、踏み入る手はどちら側が多いか
- 砂をかける手はどちらか
- おもちゃにじゃれる手はどちらか
このように、日常の何気ない仕草の中で多く使われている手が、愛猫の利き手です。そのため、爪の削れ方の差や、肉球の変形などが見られることもあります。
2.オスは『左利き』、メスは『右利き』が多い
北アイルランドのクイーンズ大学では、オス24匹、メス猫20匹を対象に、「利き手」の有無を調査しました。
調査方法は以下の通りです。
- 階段昇降や物をまたぐ際に優先して使われる手はどちらか
- 横向きで眠る際にどちら側を下にするか
- 餌を取り出す装置に入れる手はどちらか
いずれも参加猫の飼い主さんが行動を観察し、記録したものを元に結果が算出されています。
これによると、参加したオス猫全てが左手をよく使い、メス猫は右手をよく使っていたそう。つまり、『オスは左利き』『メスは右利き』が圧倒的に多い結果となったのです。
実は人間も類似した傾向にあり、男性のほうが左利きが多いのだそう。これには男性ホルモンが関与していることが示唆されていて、猫の場合も同様のことがいえるのではないかという見解があります。
3.左利きは心配性!?
犬を対象に行った研究では、右利きと比べて左利きのほうが警戒心が強く、ストレスを感じやすい傾向にあることがわかりました。
実は人間の場合も似通っていて、統合失調症の患者さんは往々にして左利きが多いことが明らかになっています。
猫の場合も同様の傾向にあるとすれば、左利きのほうが心配性で不安を抱きやすい可能性があるのかもしれません。
オス猫に甘えん坊が多いのは、単に子育てをしないからという理由だけではないのかもしれませんね。
まとめ
猫にも「利き手」があり、性別による違いがあるという説があることが分かりました。
北アイルランドの研究によると、『性ホルモンの関係で、オス猫は左利きが多く、メス猫は右利きが多い傾向にある』とのことです。
また、猫の場合は、憶測の域を出ないものの、左利きのほうがストレスに敏感で、不安になりやすいことが示唆されています。
ぜひ愛猫の行動を観察し、「利き手」を確かめてみてください。
もちろん両利きの猫も存在するでしょうし、左利きの猫が皆ストレスに弱いわけではありません。あくまでも参考程度に留めつつ、日頃の生活に活かしてみてください。