猫も年をとると「シミ」が!できやすい体のパーツや気をつけるべきポイントなど

猫も年をとると「シミ」が!できやすい体のパーツや気をつけるべきポイントなど

「シミ」ができるのは人間だけではありません。実は猫も、年齢を重ねるとシミができてしまうのです。そこで今回は、猫の「シミ」について、できやすい体のパーツや気をつけるべきポイントなどを詳しく解説いたします。

SupervisorImage

記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫にも「シミ」はできる!

シミの原理

年齢を重ねるとできてしまう「シミ」。加齢よってできるシミは、皮膚細胞のターンオーバー(新陳代謝)が追いつかなくなることが主な原因です。

そもそも、シミの原点はメラニン色素の沈着です。紫外線による刺激を受け続けた皮膚は劣化と老化によって、メラニン色素を排出する機能が低下してしまいます。そうすると、色素が定着してしまうのです。

そして、この現象は猫にも起こります。つまり、猫も少なからず高齢になるとシミが出てくるというわけです。

猫の場合は単純に加齢だけが原因ではなく、ストレスも関与しています。日々の生活の中でストレスを感じることが多い猫の体内では、活性酸素が皮膚細胞を痛めつけ、皮膚の老化を早めてしまうのです。

猫自身が「シミ」に悩むことはないですが、ストレスの有無や病気の可能性などを考慮すると、飼い主さんは注意深く観察してあげる必要があります。

「シミ」ができやすい体のパーツとは

首を傾げる猫

全身が毛で覆われた猫の場合、どこにシミができるのでしょうか。

  • 耳(皮膚が薄く紫外線の影響あり)
  • 肉球(皮膚がむき出しで色素沈着が起こる)
  • 鼻(被毛に覆われていないため)
  • 顔の粘膜(目目頭唇など)

これらのパーツは各々の構造上、紫外線による刺激や摩擦による影響を受けやすくなっています。

危険な「シミ」の見分け方

皮膚のチェック

猫の「シミ」の中には、実は要注意なものがあります。

なお、愛猫のシミで以下のような状態の場合病気が潜んでいる可能性があるので、動物病院で診察を受けさせることをお薦めします。

  • いびつな形状で盛り上がっている
  • 徐々に大きくなる
  • 皮膚との境界線が曖昧
  • 触れると痛がる
  • 他にも症状がある(食欲不振元気がないなど)

このような症状がある場合、一番心配なのはメラノーマという悪性腫瘍です。阿多はまるような症状があれば早めに動物病院で確認してもらいましょう。

加齢によるシミ(正常なシミ)はつるっとした印象で、平たい形状になっています。基本的に飼い主さんが触れても抵抗することはなく、痛みや痒みを伴うことはありません。

毎日こまめに確認することで、なにか異変があっても早く気づけてすみやかに対応することができます。

まとめ

シミのある顔の猫

歳をとると「シミ」ができるのは猫も同じでした。シニア猫と暮らしている飼い主さんは、さりげなく幼少期の写真と比べて観察してみてください。

特に痛がる様子や痒がる様子がなく、シミ自体に変化が生じなければ問題ありません。

ただし、形がいびつなもの・大きさに変化あるもの・膨らみがあるものには気をつけましょう。皮膚がんの一種である『悪性黒色腫(メラノーマ)』の可能性が否めません。少しでも違和感を覚えたら獣医さんに相談してください。

最後に、猫のシミ対策してできることを紹介いたします。まずは「ストレスを溜めさせないようにすること」、そして、「遮光カーテンの活用」です。日々の生活の中で、上手に予防していきましょう。

スポンサーリンク