猫にとっての『正しい食器の選び方』3選 ポイントは「高さ」と「ヒゲ」

猫にとっての『正しい食器の選び方』3選 ポイントは「高さ」と「ヒゲ」

猫が楽しみにしている食事の時間は、ご飯を美味しく食べてもらうために配慮してあげたいものです。そのためには、猫がストレスを感じにくい食器選びがとても重要です。そこで今回は、高さとヒゲをポイントに「正しい食器の選び方」をご紹介します。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

猫にとっての「正しい食器の選び方」とは

2匹の猫

猫にとって、食事の時間は一日の中でもとても大切な時間ですよね。そんな大好きなご飯の時間を快適に過ごしてもらうためには、フードの品質だけでなく、食器の使いやすさがとても重要です。

いくら美味しくて健康に良いフードを準備しても、肝心の食器が愛猫に合わなければ食べてはくれません。飼い主さんの中にも、愛猫のための食器選びで苦労している方は少なくないようです。

そこで今回は、猫にとっての「正しい食器の選び方」について解説します。ぜひ愛猫のために、今一度確認してみましょう。

1.各素材の違いで選ぶ

猫用食器の素材には、主に「陶器」「ステンレス」「プラスチック」「ガラス製」などがあります。猫が毎日使う食器は、丈夫な素材で作られているものを選びましょう。

陶器やガラスは落したときに割れてしまう可能性がありますが、キズがつきににくく、長く長く使用することができます。

一方でプラスチック製の食器は、安価で手に入れやすいところが魅力ですが劣化もしやすいため、取り替え頻度は高くなるでしょう。また見えない傷から雑菌が入り込んでしまい衛生的にも長く使用することは難しいかもしれません。

2.安定性で選ぶ

猫の食器を選ぶ基準として、安定性のある食器を選ぶことも大切です。猫がご飯を食べている最中に食器が倒れることがないもの選びましょう。

ステンレス製の食器は冷たい質感で季節によってはその冷たい感触が際立ってしまうため、猫が嫌がる場合も。

また、滑りやすい材質は洗うときには汚れが落ちやすく便利ですが、加工のされ方によっては猫が食べている最中に動いたりひっくり返ったりすることがある為、滑り止めシートを食器の下に敷いたり、底にゴム製の滑り止めが付いたタイプを選ぶなどの対策が必要です。

食器に猫の体がぶつかってフードを床にバラまいてしまう心配があれば、より重量のある食器のほうが安心です。

3.お手入れのしやすさで選ぶ

食器の素材によって、お手入れのしやすさには違いがあります。猫が食器に口をつけるときから菌が増えるため、お手入れが簡単なものがおすすめです。

たとえばステンレス製は滑らかな材質なので気になるときにさっと手洗いできますし、陶器製は汚れが落ちやすく、熱湯消毒や食洗器に対応していることも多いです。

一方プラスチック素材は、食器にキズがつくとその中に菌が増殖するため、お手入れは念入りに行う必要があり、その分手間に感じてしまう場合もあります。

「正しい食器の選び方」のポイント

猫と食器テーブル

猫の食器を選ぶ際に抑えておきたいポイントは、猫がごはんを食べやすい「高さ」とヒゲが当たらない「幅」です。猫の体に見合ったサイズを選んであげましょう。

猫が食べやすい食器の高さ

猫が食べやすい食器の高さとして、座ったときに少し頭を下げて食べられることが理想とされています。

一方で、食器が床に近いほど猫が姿勢を曲げて食べることになってしまいます。この食べ方をしていると、消化器や腰などに負担がかかってしまう可能性があります。

まずは今の愛猫に合った高さのものを選び、成長するごとに時々高さを調整してあげる必要があります。食器そのものを買い替えなくても後々高さ調整できる食器もありますので、まずは今の食べやすさを重視して選んであげましょう。

猫のヒゲが触れにくい食器の幅

猫によっては、一度に与えるご飯の量が大きく異なります。愛猫が適量を食べられるサイズの食器を選ぶようにしましょう。

食器の幅が狭すぎると、顔を近づけたときにヒゲが当たるため、猫が不快感を感じてしまいます。幅にゆとりがあり、あまりヒゲがお皿にあたらないくらいの深さの食器が、猫にとってはご飯が食べやすいのです。

まとめ

ご飯を食べる猫

今回は、猫にとっての「正しい食器の選び方」について解説しました。

猫用食器は価格やデザインも大切ですが、愛猫にとっての「食べやすさ」を一番に考え、さらには毎日のことですので飼い主としての「お手入れのしやすさ」も重視したいですよね。

とくに食器選びのポイントとして重要なのは、食器の「高さ」と「幅」です。高さがない食器であれば、台の上に乗せるなどして、愛猫に合った高さに調整してあげると良いでしょう。

愛猫が食事中にストレスにならず、ご飯の時間が待ち遠しくなるような素敵な食器を選んであげたいですね。

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