違法な「罠」で大ケガをした飼い猫に、人々の善意が寄せられる イギリス

違法な「罠」で大ケガをした飼い猫に、人々の善意が寄せられる イギリス

「違法な罠」で大ケガをした英国の猫が、片足切断の危機に直面しています。これを知った多くの人々が、治療のための寄付金を寄せてくれました。飼い主は、見知らぬ人々からの善意に感動しています。

飼い猫の足に食い込んだ「罠」

するどい刃を持つ罠

写真はイメージです

英国コーンウォールにあるSt Austellの町で、猫のAngelが「違法な罠」にかかって大ケガをしました。このニュースが伝えられると、治療費のための寄付金が全国から寄せられました。

飼い主のHayley Dowrickさん(58歳)は、人々の善意に大感激です。2歳の猫Angelは、ふだん1日の大半を屋外で過ごしています。近所を散歩中していたとき、この罠にかかってしまったようです。

「ガタガタという音がしたので外をのぞくと、足に罠をはめたAngelが玄関マットに横たわっていました。びっくりしたわたしは、何とか罠を外そうとしましたが、金属がしっかりと足に食い込んでいて、無理でした。

ご近所に助けを求めたところ、その人が工具を持っていたので何とか罠を切り外すことができました。そのあとすぐにケージに入れ、動物病院へ急いだのです」

動物に大ケガをさせる違法な罠

後ろ足をケガした猫

写真はイメージです

するどい刃によって、Angelの右後ろ足は2ヵ所も骨折しており、肉球部分にもひどいケガをしていました。Hayleyさんは、猫が罠をひきずったときに足先を刃で切ってしまったのだろうと考えています。

この罠は「gin trap」といって、動物が足や頭を近づけると、上下に開いた鋼の刃がばねで閉じる仕掛けになっています。英国内でgin trapを仕掛けるのは違法ですが、罠を売買したり保有したりすることはまだ認められています。

Angelの傷ついた足は、切断することになるかもしれません。傷から感染しているため、足を守れる確率は50%だといいます。できるだけ切断は避けたいところですが、放置すると壊疽が起きてしまう恐れもあるそうです。

人々の善意に感動

薬を与えられる猫

写真はイメージです

Angelの治療費のため、ネット上で寄付を募るクラウドファンディングのページが開設されました。これまでに1300ポンド以上(約25万円弱)が集まっています。

当初は毎日病院を受診していたAngelですが、最近は3日に1回に減っています。

「先日、動物病院に未払い金を払いに行ったら、匿名の方が3人もAngelのために直接寄付してくれたことを知りました。信じられません。なんて寛大なのでしょう。きっとAngelの存在が人々の心にふれたのだと思います。とても感動しています」

「このきびしい時代に生活していくのも大変なのに、なお猫を助けてくれる人々がいるのは、本当にありがたいことです」

彼女は今回の事件をデボン警察とコーンウォール警察に届け出ました。現在捜査が行われているところです。

出典:Hundreds raised for tiny St Austell cat badly injured by illegal 'gin trap'

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