愛猫が「ゴミ箱を漁る」ときに考えられる理由
ゴミ箱をひっくり返しては、容赦なく中身を漁ってしまう猫。猫はなぜこのような行動をするのでしょうか。
そこで今回は、愛猫が「ゴミ箱を漁る」ときに考えられる理由を解説いたします。合わせて、やめさせるためのアイデアについても紹介いたします。
1.美味しそうなにおいがする
猫は人間と比べ、嗅覚が発達した動物です。そのため、ゴミ箱に捨てたキャットフードやおやつの袋などのにおいを敏感に感じ取ることができます。
人間の生ゴミも例外ではありません。猫は生ゴミのにおいをひとたび(美味しそう♪)と感じてしまうと、その経験がゴミ箱漁りをするきっかけになってしまいます。
予防策としては、生ゴミや食べ物のゴミを捨てるゴミ箱を、猫の生活領域に置かないようにすることです。屋外にゴミ箱が置けるご家庭なら、猫が興味を持ちやすいものは屋外に捨てるようにしてください。
また、既に荒らされた経験がある場合も同様です。猫が生ゴミのにおいをキャッチできないように、ゴミ箱自体を他の場所へ移してしまいましょう。
2.お腹が空いている
過去の経験上、ゴミ箱の中には残飯があると知っている猫は、習慣的にそのゴミ箱の中身を漁るようになってしまいます。『お腹が空いた時は、あのゴミ箱をひっくり返せばいい』と学習してしまうのです。
対処法としては、やはり「におい」を感じ取らせないことです。屋外にゴミ箱を設置できない場合は、密閉度が高い蓋付きのゴミ箱で対応してみてください。
3.楽しそう
ゴミ箱に対する興味が、必ずしも食べ物とは限りません。中には「カサカサッ」という袋の音に反応している猫もいます。
元々猫は、ネズミや小動物などを捕食していた動物です。飼い主さんがゴミを捨てる度に聞こえてくる音が、これらを連想しては本能的にワクワクしてしまうのです。
このケースに対しては、簡単には倒せない頑丈なゴミ箱(蓋付きのもの)を設置するか、そもそも猫の生活拠点にゴミ箱を置かないように対処してみてください。
4.自分のトイレのゴミが気になる
更に、猫にはどうしても気になるゴミがもう1つ存在します。それは、自分自身の排泄物です。
ゴミ箱に回収された排泄物の臭いも、やはり猫の嗅覚では敏感に感じ取ることができます。
そうすると、「まだ掃除してないじゃん!」と言わんばかりに除去したい衝動に駆られます。結果的にゴミ箱をひっくり返して、砂をかけるような仕草をするようになるのです。
そもそもこのような行動を取る理由は、本能的な警戒心があるから。猫は自分の身を守るために、においを消すことに躍起になります。特に排泄物は臭いの温床なのでそこにゴミがある限り何度でも繰り返すでしょう。
愛猫にこの行為をやめてもらうには、ゴミ箱の位置を変えることがおすすめです。愛猫が日頃侵入しない場所に置くようにしてください。
そのような場所にゴミ箱を置くのがどうしても困難な場合は、蓋付きのゴミ箱の中に消臭ビーズをまいたり、消臭効果の高い袋に排泄物を入れるようにすると良いでしょう。
5.構ってほしい(ストレスの場合も)
構ってほしいけれど気づいてもらえない、もしくは何らかのストレスを抱えている場合でも、猫はゴミ箱を漁ることがあります。
このケースでは、飼い主さんの注目を集めることが目的なため、ゴミの種類に関係なくイタズラするでしょう。結果として思わぬ誤飲にもつながるため、愛猫にとっては危険な行動になります。
何よりも、構ってほしいという猫の気持ちの根本的な部分を改善することが重要です。愛猫を叱るだけでは解決しません。
猫が寂しさを訴えている場合は、毎日必ず一緒に遊ぶ時間を設けるようにしましょう。猫の性格によっては、話しかけてあげるだけでも落ち着きます。
何かストレスになるような状況を抱えている場合は、ストレスの原因を調べ、すみやかに改善をはかるようにしてください。
まとめ
愛猫が「ゴミ箱を漁る」ときに考えられる主な理由は、「美味しそうなにおいに釣られる」「過去の経験による学習」「本能的な興味」「排泄物が気になる」「飼い主さんの注意を引く」でした。
ゴミを散らかす行為は飼い主さん側の迷惑はもちろんのこと、猫側にとっても誤飲のリスクがあります。
愛猫が興味を持ちそうなゴミは、漁れないようにゴミ箱の位置を変更したり、頑丈な蓋付きのものを用意するなど、策を講じるようにしてください。
ちなみに空腹を感じやすい猫に対しては、早食い防止の食器に変える・食事の回数を増やす(1日あたりの摂取量は変えない)などの対処法も有効です。