猫が「水を飲まない」理由として考えられる原因
猫が健康を維持するためには、十分な水分補給がとても大切です。にも関わらず、猫があまり水分補給をしてくれずに困っている飼い主さんは少なくありません。
なぜ猫が「水を飲まない」状況が生まれてしまうのでしょうか。
猫が水を飲まない理由として、以下のような原因が考えられます。
食事内容
猫のフードには、大きく分けて「ドライタイプ」と「ウェットタイプ」があります。
水分量が多く含まれているウエットの缶詰やパウチを主食に与えている場合は、食事からの水分補給できるため、あえて「水を飲む」という行為が少なくなる場合があります。
食器の問題
猫はもともと水分をとることが苦手です。しかし、水を入れている容器が猫にとって飲みにくい形状のものであれば、なおさら水を飲まなくなります。
たとえば、水を飲もうとした際にヒゲが当たってしまうような幅の狭い食器は猫は苦手です。
その他、食器が汚れていたり水を取り替えていなかったりすると猫は本能的に水を飲むことを避けようとするでしょう。
環境の問題
猫が水を飲む場合、水を飲む「場所」も重要なポイントです。
猫トイレの近くや人通りの激しい場所に食器があると落ち着かず、積極的に水を飲むことが少なくなってしまう可能性があります。
猫が安心して水を飲めるように、環境や安全面にも配慮してあげましょう。
健康問題
猫の体に健康上の問題が起きている場合も飲水量が減ってしまうことがあります。
考えられるのは、口内炎や尿路疾患などを抱えているときです。
猫に元気がなく、食欲や排泄に異常がみられるなどの異変が起きているときは、速やかに動物病院を受診しましょう。
愛猫が「水を飲まない」ときの対処法
上記のように、さまざまな理由から水を飲まなくなってしまう猫ですが、体に水分が不足すると健康を維持することが難しくなります。
猫の飲水量を増やすためには、次のようなことを試してみましょう。
1.水を飲める場所を増やす
猫がいつでも新鮮な水が飲めるように、水飲み場の数を増やすことは効果的です。
猫がよく過ごしている場所や移動場所などに複数置いてみると、水を飲んでくれるかもしれません。猫が落ち着いて飲める場所に、器を設置してあげましょう。
2.自動給水器を使ってみる
猫用の給水器は、猫が飲みやすい形状になっているため水を飲んでくれる場合があります。水をろ過しながら循環しているため、流水や上から落ちてくる水が好きな猫は飲んでくれることが多いです。
また、食器に水をそそぐ方法よりも、水を取り替える回数が少なくなるのも飼い主として嬉しい点です。
3.ウェットフードを混ぜる
猫用のウェットフードには、もちろん商品によりますが約80%ほど水分量が含まれてます。
水分の多いウェットフードを好んで食べるようなら、ドライフードと混ぜたりトッピングしたりして水分を調整してあげるのもオススメです。水を飲みたがらない猫でも、これなら無理なく水分補給ができます。
4.獣医師に相談をする
猫が水を飲まないのは、体調や病気が原因となっていることがあります。愛猫の飲水量がわかるように、普段から確認しておくことも大切です。
急に飲水量が減ったときは、動物病院を受診して原因を突き止めましょう。獣医師からの適切な治療や自宅でできる対処法について、アドバイスをもらうことが大切です。
猫が「水を飲まない」ことを放置するデメリット
猫の体は、摂取する水分が不足すると尿が濃くなります。その結果、尿路結石や膀胱炎、腎臓病などの泌尿器系に問題が起こりやすくなります。
また、猫は水分が不足していても感じにくいため、気温や体の状態によっては「脱水症状」や「熱中症」を引き起こす可能性もあるでしょう。
いずれの場合も、深刻化すると命に関わることがあります。猫がいつでもスムーズに水分補給ができるように、飼い主としてサポートしてあげましょう。
まとめ
今回は、愛猫が「水を飲まない」ときの対処法について解説しました。
猫が「水を飲まない」ことを放置してしまうと尿路系の病気になりやすいため、いつでも水分補給ができるような環境に整えることが大切です。
なお、水を入れている器を洗っていない場合や取り替え頻度が少ないと、衛生面の問題から水を飲むことを避けてしまうことがありますので注意が必要です。
なるべく一日の中で数回取り替えたり自動給水器を導入するなどして、愛猫がいつでも新鮮な美味しい水を飲めるようにしてあげたいですね。