猫が『やけど』をしたときの症状3選と対処法 起きがちな原因もあわせて解説

猫が『やけど』をしたときの症状3選と対処法 起きがちな原因もあわせて解説

(警戒心が強い猫のことだから、そう簡単にやけどなんてするはずがない…)と思われがちです。しかし意外と、猫がやけどをしてしまうリスクは高いです。今回は、猫のやけどについて解説します。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

1.皮膚が赤くなっている

ストーブの前で暖をとっている猫

まずは猫がやけどしてしまったときの症状を解説します。

「軽度な火傷(Ⅰ度)」の場合、猫の皮膚に赤く腫れた箇所が発生します。やけどにより猫の皮膚表面がダメージを受けている状態です。

猫が軽度のやけどを負っている症状として、その他にも被毛が焦げているなどが挙げられます。軽度なやけどをした場合、猫はやけどした部位を気にする素振りが多くなります。違和感を覚えたら、皮膚や被毛の状態をチェックしてあげましょう。

2.水ぶくれが発生

暖炉の近くでお尻を向けて眠っている猫

猫のやけどの状態がある程度深刻な「Ⅱ度」分類の場合、やけどをした箇所に水ぶくれが発生します。上記で解説した「軽いやけど(Ⅰ度)」よりも、事態は深刻で痛みも伴います。

猫の負担は大きく、やけどの範囲が広いと脱水のリスクも想定されるため早めに動物病院で処置を施してもらいましょう。

3.皮膚がめくれる

コンロの近くで鍋を覗く猫

上記で述べた症状より、さらにやけどの程度が深刻な場合は「Ⅲ度やけど」に分類されます。この場合、やけどによって皮下組織までもが損傷を受け、皮膚がめくれてしまうほどの重症となります。

こうなってしまうと、自然治癒は期待できず、感染に対する抵抗力も著しく低下しています。そのため、外科手術を必要とするケースが多くなります。さらに、治療にかかる期間も長くなりやすいです。

猫が「やけど」をしたときの対処法

病院で治療される猫

猫が「やけど」をしたとき、まずは動物病院に連絡を取り、必要に応じて獣医師による処置を施してもらいましょう。

愛猫が明らかにやけどをしている可能性が高い場合は、様子見ではなく、受診するよう指示されることが多いでしょう。

応急処置として、まずは冷水で冷やしましょう。被毛があるため冷水の方が皮膚を冷やす効果は高いです。しかし、水を怖がると思うように冷やせないことが多いですので、その場合は濡らしたタオルでしっかり冷やしましょう。

応急処置を施したら、速やかに動物病院を受診し、治療を開始しましょう。

猫の「やけど」が起きてしまう原因

やかんが乗ったストーブの近くに横たわる猫

猫がやけどしてしまう理由としては、以下のような原因が考えられます。

  • 好奇心でコンロや熱湯などに接触する
  • 被毛がある分熱を感知しにくく、近づきすぎてしまう
  • ホットカーペットなどで低温やけどを負う

猫は人間と違い被毛があるため暖かみを感じにくいのか、ついつい近づきすぎてしまうという他、好奇心によって熱源を触ってしまうケースが多いようです。

また、意外かもしれませんが、ホットカーペットなどによる低温やけども少なくありません。低温やけどとは、簡単に言うなら低温の熱源に長時間接することで、やけどが発生してしまうことです。

一見、危険がなさそうなホットカーペットや湯たんぽなどでも起こりますので、飼い主さんの方で気を付けてあげましょう。

まとめ

コンロをいたずらしそうな猫

今回解説したように、猫のやけどは、意外と起こりやすいトラブルです。特に、寒くなりストーブなど暖房器具が増える冬の季節は、猫のやけどリスクも高くなります。

猫のやけどを防ぐには、飼い主さんの方で猫が熱源に近づきすぎないよう注意することが大切です。

ストーブなどの前には柵などを設置し、ホットカーペットは低温にし長時間居続けないように気を遣ってあげましょう。

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