1.帰宅したとき
外出先から帰ってきたときに、駆け寄ってきた愛猫にクンクンとニオイを嗅がれたことのある飼い主さんも多いと思います。外から帰ってきた飼い主さんは、家の中にはない珍しいニオイをたくさんつけて帰ってきます。そんな飼い主さんは嗅覚の優れた猫にとって興味の対象なのです。
愛猫に内緒でネコカフェにでも行こうものなら、一瞬でバレてしまうでしょう。
またクンクンとニオイを嗅いだあとにスリスリと体を擦りつけてくることも多いと思います。ニオイの確認とセットでおこなわれることの多い行動です。
この行動は外でつけてきた見知らぬニオイを自分のニオイで上書き(マーキング)しているのだと言われています。猫のマーキングには「これは自分のものだぞ」という主張の意味があります。飼い主さんを自分にとっての「大事な人」と考えている証拠だとも言えるでしょう。
2.人指を差し出されたとき
愛猫の目の前に指を出したらクンクンとニオイを嗅がれた、という経験はありませんか?猫は目の前に指を差し出されるとニオイを嗅がずにはいられないようです。
自分に向かって近づいてくるものに対して危険性はないか確認をしたり、単純に指先のニオイを嗅いでニオイの持ち主を確認しているのです。警戒心の強い猫は、ニオイを嗅いで大好きな飼い主さんだと認識することで安心しているとも言われています。
また大好きな飼い主さんの指先のニオイを嗅ぐのは「おはよう」「こんにちは」という挨拶でもあります。
3.入浴のあと
猫はお風呂から出てきた飼い主さんの周りをウロウロしながらクンクンとニオイを嗅いで、体を擦り付けてくることがあります。猫としては飼い主さんから自分のニオイがしなくなったうえ、石鹸やシャンプーのニオイがぷんぷんするのですから、気になって仕方がないのかもしれません。
とくに良い香りのするシャンプーは気になるようで、執拗にニオイを嗅がれることがあります。猫にとって香りの成分がよくないとする考えもありますので、気になる場合は無香料や微香のシャンプーを使用すると良いでしょう。
スリスリと体を擦りつけてくるのは、入浴で洗い流されてしまった自分のニオイをつけるための行動です。自分のニオイをつけることで安心しているのだと考えられています。
4.食事のあと
食事のあとに愛猫に口元のニオイを嗅がれたという経験はないでしょうか?食べ物のニオイに興味を惹かれた、お腹が空いていて食べ物のニオイが気になったということが考えられます。
愛猫が顔を近づけてクンクンとニオイを嗅いでくるのは、微笑ましいのですが、注意が必要な行動でもあります。口の周りについている食べ物をなめられたり、口をなめられたりといったリスクがあります。衛生的にも健康的にもお互いに問題です。
また食事以外にも、寝起きで口のニオイを嗅がれるという人もいるようです。これは挨拶や飼い主さんを確認しているのでしょう。
まとめ
猫にとってニオイは「どこで、だれと、なにを」して来たのか、健康状態や年齢などさまざまなことを知ることができる大切な情報源でもあります。
人間に対しては、どこまでわかるのかは謎ですが、知らない人と会ってきたな、ご飯を食べてきたな、ほかの猫と遊んできたなというのはお見通しです。だからこそ、いつもと違うニオイがすると気になってクンクンしてしまうのです。
何にせよ、決してクサイからというわけではありませんのご安心を。愛猫がニオイを嗅ぎにきたら思う存分嗅がせてあげましょう。