猫が『紙』を食べちゃったときの症状と対処法 防止するための気をつけるべきポイントも

猫が『紙』を食べちゃったときの症状と対処法 防止するための気をつけるべきポイントも

猫は紙類で遊ぶのが大好きです。ティッシュペーパーをビリビリに破いたり、ダンボールや紙袋の中で遊んだり、紙は猫の好奇心をたくさん刺激してくれます。遊んでいる姿はとても可愛らしいのですが、紙で遊ぶときは誤飲に注意しなくてはいけません。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

猫は紙が好き?

ペーパーで遊ぶ猫

猫が好きな紙といえば、ティッシュペーパーやダンボールではないでしょうか。

少し目を離した隙に、ティッシュペーパーが雪のように部屋に舞い散っていたり、爪とぎや宅配で届いたダンボールをボロボロに食いちぎっていたりする光景はよく見かけます。

猫が紙を好む理由は、匂いや感触、味などさまざまな理由があります。

ティッシュペーパーのひらひらした動きや、ダンボールのように噛み応えのあるものに狩猟本能を刺激され、遊びに夢中になるとボロボロにしてしまうようです。

噛みちぎるだけなら掃除だけで済みますが、なかにはそのまま紙を食べてしまう子もいます。

猫が紙を食べても問題はないのでしょうか。

猫が紙を食べるとどうなる?

ダンボールに入る猫

少量の紙を飲み込んだ程度であれば、消化され便として排出されるので問題はありません。

しかし飲み込んだ量が多い場合はさまざまな危険があります。

最も注意すべきなのは、飲み込んだ紙が体内で水分を吸収することで膨張し、消化器官をふさぐ危険性があることです。

胃の中で膨張し排出できない場合は内視鏡で摘出することができますが、腸閉塞を起こしてしまうと手術をする必要があります。

そうなってしまうと猫の体に負担がかかるだけでなく、飼い主にも費用面で負担がかかることになります。

他にも、飲み込んだ紙にインクが使用されている場合、摂取量が増えると化学物質まで体内に取り込むことになるので、最悪の場合中毒症状を引き起こす危険性も。

飼い主の目の届かないところで誤飲してしまわないように、紙類は猫の目の届かない所に置くようにして事故を防ぐようにしましょう。

猫が紙を食べてしまったときの対処法

ティッシュまみれの猫二匹

猫が紙を誤飲してしまった場合、無理に吐き出させるのは危険です。消化器官を傷つけてしまう恐れがあるので絶対にやめましょう。

猫が紙を食べたことが分かった時点で動物病院へ連れて行くようにしてください。

もし誤飲した紙が残っているようなら、一緒に病院へ持っていき獣医に見せるようにしましょう。

まとめ

チラシで遊ぶ猫

紙で遊ぶのが好きな猫は多く、我が家でも何度かイタズラされたことがあります。紙の誤飲を防ぐためには、猫が紙に触れられないような環境を整えることが大切です。

ティッシュペーパーは猫の触れない場所に置くか、紙の出入り口をふさいでおくようにしましょう。

ダンボールは爪とぎを使用していると、なかなか撤去するのは難しいですよね。爪とぎを麻ひもなどに変えたり、噛めるおもちゃを用意したりして対応してみましょう。

爪とぎで出たダンボールクズも食べてしまうことがあるので、こまめに掃除をすることも重要です。

少し手間はかかりますが、こまめな掃除と片付けをすることで誤飲事故を防ぐことができます。

愛猫のためにも安全に過ごせる環境をつくってあげましょう。

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