猫に『お餅』はNG!な3つの理由 最悪窒息する危険も…誤飲した場合の対処法も

猫に『お餅』はNG!な3つの理由 最悪窒息する危険も…誤飲した場合の対処法も

「お餅」といえば、正月の代表的な食材のひとつですよね。年明けの食卓にさまざまな調理法で用意されるご家庭も多いはず。しかし、このお餅を猫に与えるのはNGです。今回は猫にとってお餅が危険な理由を解説します。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

1.喉に詰まる可能性

炭火で焼かれる餅

猫がお餅を食べるときに最も心配なのが、喉などの消化器官に餅が詰まってしまうリスクです。人間でも、嚥下力が低下した高齢者の事故が多いです。

猫の消化器官はそもそも餅を食べるのに適しているわけでもないため、注意が必要なのです。さらには、喉以外の消化器官に詰まる可能性も捨てきれません。

どうしても猫にお餅を与えたい場合は、小さくカットして少量だけ与えましょう。

2.糖分をとりすぎる

あんこ餅

お餅を食べるとき、あんこやきな粉などをまぶして食べたり、砂糖醤油につけたり、など様々な調理方法で食べますよね。この味付けされたお餅を猫に与えるのは危険です。

味付けに使用された食材によっては猫が中毒を起こす危険性や嘔吐や下痢の原因になる場合がある他、食べただけでも人間用の味付けは体の小さい猫にとっては糖分や塩分を過剰に摂取させてしまうリスクも。

特に糖分は注意が必要です。餅は味付けをする以前に、もち米から作るので糖質を多く含む食材です。習慣的に与えていると、糖尿病を患うリスクも高まります。

なお、少量を与える程度であれば、そこまで問題にならないケースもあります。それでも、猫に必要な食材ではないので、与えないに越したことはありません。

3.アレルギー発症の可能性

丸餅ともち米

肉や魚に比べたら少数派ですが、猫の中には米や小麦など穀物にアレルギーを示す子もいます。もち米から製造される餅も、穀物アレルギーの対象となります。穀物アレルギーの猫に餅を与えると、痒みなどアレルギー疾患を引き起こす恐れがあります。

基本的には与えないに越したことはありませんが、もし、猫にお餅を与える場合は少量だけ与えて様子見しましょう。痒みや嘔吐下痢などのアレルギー症状のような違和感がある場合、ただちに与えるのを中止し、状況によっては獣医師に相談しましょう。

猫が「お餅」を誤飲した場合の対処法

手作り餅を嗅ぐ猫

万が一、猫がお餅を誤飲してしまった場合、目立った症状がなければ様子見しましょう。観察していて違和感があれば、すぐに動物病院に相談しましょう。

一方絶対NGなのが、飼い主さんが知識無しに応急処置を施すこと。無理に吐かせようとすると消化器官を傷つける恐れがあります。この行為が事態をさらに悪化させるかもしれないので、不用意に吐かせるなどの応急処置は避けましょう。

緊急の場合も冷静になり、動物病院に連絡して獣医師の指示を仰ぐことが大切です。

まとめ

猫と鏡餅

お正月にお餅を食べるご家庭は多いかと思いますが、猫にとっては食べるメリットがない上、誤飲すると消化器官を詰まらせる懸念があります。猫にとっても積極的に食べたい食材ではないため、無理に与えるのは控えましょう。

それでも万が一猫が食べてしまった場合は、慌てず動物病院に相談して指示を仰がれることを推奨します。

今回の記事を参考に、猫にお餅を与えることは控えて、ステキな正月をお過ごしください。

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