1.暴力でしつけをする
叩いたり大声を出して猫をしつけるという人がいますが、絶対にやってはいけない禁止行為です。恐怖を感じさせて問題行動をやめさせたいということでしょうが、これは猫には通用しません。
叩いたところで問題行動と結びつけられる猫はほとんどおらず、たいていの場合は人間と結びつけてしまうからです。
高圧的な態度を取り続けていると、猫は人間を避けるようになります。噛みついたり引っ掻いたりと、反撃してくる可能性も。当然のことながら信頼関係が崩れ、猫自身にもストレスがかかり問題行動が悪化する場合もあります。
「家具や家電に登る」「壁で爪とぎをする」これらの行為は人間にとって不都合なだけで、猫が悪いことをしているわけではありません。共に暮らすためにしつけをするならば、家具の位置を変える、爪とぎカバーを付けるなど、物理的な対策を取る方が有効です。
2.無理強いをする
猫のペースを妨げる接し方もNGです。一方的に遊ぼうとしたり、抱っこしようとしたりするのは、猫にとってストレスになります。とくに食事・睡眠・トイレの邪魔をすると、悪意がなかったとしても猫に嫌われる可能性があります。
スキンシップを取りたいときは、猫が望んでいるかどうかを確認しなければなりません。スリスリと頭をこすりつけてきたり、お腹を見せてゴロゴロしているときは甘えたいしるしです。
しっぽを大きく振ったり軽く噛みついてくるときはイライラしているかもしれないので、一旦スキンシップを中断しましょう。
もちろん、爪切りや投薬など、猫に嫌がられてもせざるを得ないこともあるでしょう。そのようなときは、なるべく短時間で済ませるのがおすすめです。爪切りであれば1日1本だけ切る、投薬であればフードに混ぜるなど、少しでも負担をやわらげる工夫をしてみてください。
3.トイレを放置する
トイレを汚いまま放置するのも、飼い主として最低な行為です。猫は非常に綺麗好きで、トイレが汚いとストレスに感じてしまいます。汚い状態のトイレではうまく排泄できないのです。
トイレが汚いと、他の場所で排泄しようとすることがあります。また、なかにはトイレを我慢してしまう猫もおり、膀胱炎や尿路感染症などさまざまな疾患の原因になります。不衛生な状態のトイレは、猫の健康まで損なうことがあるということです。
猫の心身の健康のために、排泄したらすぐに片付けるようにしましょう。忙しくても1日1回は掃除するのがベター。また忘れがちですが、ケースそのものも1ヵ月に一度は丸洗いすることをおすすめします。
4.猫にとって有害なものを使う
猫にとって有害な食べ物や植物、薬品などにも注意が必要です。猫の有害物質は犬よりも格段に多いので、生活する上で充分気をつけなければなりません。知らなかった…が猫の命を脅かすことになったとしたら、飼い主としてNG行為といえるでしょう。
食べ物では、チョコレート、たまねぎ、甲殻類などが有害です。また植物のなかにも中毒を起こすものがたくさんあります。とくに危険なのがユリ科の植物で、花、葉、茎などすべての部分が猫にとって毒です。
油断しがちなものとしては、精油(エッセンシャルオイル)が挙げられます。アロマやスプレーなどリラックス目的で使用していると、猫が中毒症状を起こす可能性も。猫にとって危険なものをしっかりと調査することも、飼い主としての大切な役目です。
まとめ
猫は自分のペースを乱されることをとても嫌がります。スキンシップもしつけも、猫の習性や感情に配慮したものでなければなりません。これを怠ると信頼関係が崩れたり、疾患の原因になったりすることもあります。
またトイレや有害物質の使用など、生活環境を整えてあげることも大切です。
なんだか嫌われてる気がする…と感じているなら、猫との関係を今一度見直してみましょう。