猫フードの正しい保存法 ドライ、ウェット、おやつ…新鮮さをキープするには

猫フードの正しい保存法 ドライ、ウェット、おやつ…新鮮さをキープするには

猫のフードの管理に気を付けることは非常に大事です。人間の食材同様、猫フードも適当に保存していると、酸化したり傷んでしまいます。劣化したフードは美味しさが落ちてしまうだけでなく、栄養価が損なわれたり体調不良を招いてしまうおそれも。そこで今回は、猫フードの正しい保存方法を種類ごとに解説します。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

ドライフードの正しい保存法

吊戸棚にしまわれるドライフード

ドライフード(通称:カリカリ)には、猫の嗜好性を高めたり栄養を付加するために、油脂を表面にコーティングしている場合が多いです。

この油脂のコーティングは必要な工程ですが、『油は酸化しやすい』という性質を有しています。そのため、空気中に触れる時間が長いと、あっという間にフードが酸化する可能性があります。その結果、美味しさと栄養が損なわれてしまいます。

そのため、ドライフードを保存するときは、できるだけ空気に触れさせないように、開封後は密閉容器で厳重に保管することが重要です。ドライフードの保存は冷暗所保存が基本ですので、高温多湿な場所と直射日光が当たる位置での保存は避けましょう。酸化が進行しやすくなってしまいます。

室内の環境は季節によって変化するので、一外のどの場所が良いというのは言えず、季節や室内の環境によって変える方が良いでしょう。特に1階の床に直置きにするのは良くないといわれています。時間によって床の温度差が起こりフードの袋の中で結露が起こることがあるといわれています。床において保管する場合は、直置きにせずすのこなどを敷いてその上に置くとよいでしょう。冷蔵庫内保管も同様で、出し入れの際に袋内の温度が変わるため結露が発生してしまい劣化につながります。小分けにしても冷蔵庫内保管はお勧めしません。

ウェットフードの正しい保存法

ウェットフードを食べる猫

ウェットフードとは、パウチや缶詰に包装されている水分を多く含んだキャットフードです。未開封であれば常温でも保存でき、長期間品質を保つことができます。

ただし、開封後は早急に食べ切ってしまう必要があります。水分が多いため、開封から時間が経つと細菌などが繁殖してしまう恐れがあります。お皿に出して残った分は、遅くとも2時間以内には下げてあげましょう。

また、開封後に余ったフードは冷蔵庫にて保管しましょう。こちらもあまり日持ちはしません。密閉して開封から1日以内に処理しましょう。

その他、冷凍保存する方法もあります。キャットフードを冷凍することで、さらに長期間保管はできますが、当然鮮度が低下するため猫にとっての美味しさも損なわれてしまいます。

基本的には、ウェットフードは短期間で消費できる分だけ出して利用するようにしましょう。

おやつの正しい保存法

液状おやつをたべる猫

おやつの保存方法も、基本的には上記の各フードと同じです。ドライタイプのものは酸化しないように密閉容器に保管し、早めに使い切りましょう。

一方、液状のおやつを、パッケージのまま舐めさせる方法で与える場合は、開封したらそのまま使い切ってしまいましょう。パッケージに猫の口が直接付くことで、猫の口内の細菌が付着してしまうため、その後残りを冷蔵庫で保管しても長持ちしません。

そもそも基本的に、おやつは「使い切り」を想定したパッケージとなっています。個包装になっているおやつは、開封して余ったら捨ててしまうのが無難です。

まとめ

袋に入ったフードの隣で欲しそうに見上げる猫

猫フードやおやつの管理は、飼い主さんの責任です。しかし、その管理を正しい方法で行うことが出来ていないケースも残念ながらいくつかあるようです。

猫フードが酸化したり傷んだりすると、美味しさや栄養が損なわれるだけでなく、衛生的にも危険になり、愛猫の体調にもよくありません。猫フードの保存方法の徹底は、愛猫が安全で美味しいご飯の確保に繋がるといっても過言ではありません。

今回の記事を参考に、猫のご飯やおやつの保存方法を見直してみてください。

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